“負けた方が定年”マッチ 36歳の高木がTKO負け「勝っても引退するつもりだった」

 「ボクシング・6回戦」(10日、後楽園ホール)

 来年3月に定年を迎える高木秀明(36)=フラッシュ赤羽=が、同じく来年4月に定年となる日本スーパーフェザー級14位の一道宏(36)=T&T=に3回TKOで敗れ、現役最後の試合を終えた。

 日本ランカーであれば定年後の現役続行が認められ、高木が勝てば日本ランク入りして一道は日本ランクを失う定年サバイバル戦。5勝(4KO)1分と無敗の一道に対し、持ち味の距離感を保っての左ジャブを繰り出すも崩しきれず。次第にプレッシャーを強めていく一道に2回にダウン、3回にもダウンを奪われ、最後は左を顔面に浴びてぐらついたところでストップとなった。

 試合後は「自分の中では勝っても引退するつもりだった。ランキングに入っても有終の美で終わるテーマだった」と話した高木。「自分のボクシングができなかったのが悔いが残る。もっと自分の距離感でボクシングができると思っていましたが、相手のプレッシャーのかけ方がうまくて、ボクのメンタルが崩れた。相手の土俵に自分から入っていってしまった」と戦いを振り返った。

 14年に29歳でプロデビューした高木は、3勝1敗2分で迎えた7戦目から6連敗と不振に陥るが、渡辺宏トレーナーの指導を受けるようになって2連勝と復調。「もっと早く渡辺トレーナーと会えばよかった」と口惜しげに話す。

 40歳の渡辺トレーナーは埼玉県新座市の公務員で、新座宏のリングネームを名乗って活躍。現役時代から高木とともに汗を流し、「高木さんの強さは分かっていた。6連敗してなんでだろうと思っていた」という。高木は6連敗後に引退を口にしたものの、「渡辺さんがトレーナーになるなら続ける」と言ったところ、引退した渡辺トレーナーがライセンスを取って指導するようになり、現役を続けた。

 「ボクは自分の弱いところを知っている。パンチがない。打たれもろい。ただ、距離感とディフェンス力には自信を持っていた。だから、ポイントアウトするボクシングをするテーマに、外してカウンターを取るのを渡辺さんとやってきた」という高木。実は渡辺トレーナーも、現役最後の試合は定年直前に勝てば日本ランク入りという、今回の高木と同じ境遇で勝利して現役生活を終えており、渡辺トレーナーは「高木さんのいいところも悪いところも知っていたので、いろいろ導けたと思う。自分も37歳までやったので、同じようなストーリーになってくれたらなと思っていたんですけど…」とさみしげに話した。

 高木はダイエット目的でジムに通い、3度目でプロテストに合格。7年間のプロ生活を「自己満足の世界で言ったら、よくやった方かなと思う。36歳までやったんで」と振り返った。今後は勤務するイベント製作会社での仕事に専念する。

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