矢吹陣営、JBC釈明に怒り心頭 再戦指令巡る発言に「録音聞いてもらって構わない」

 9月のWBC世界ライトフライ級王座戦で“バッティング騒動”が持ち上がった同級王者・矢吹正道(29)=緑=陣営の緑ジム・松尾敏郎会長(73)が16日、試合後の対応を巡っての日本ボクシングコミッション(JBC)の釈明に対し、怒りを示した。

 前日15日に松尾会長は真正ジム・山下正人会長、BMBジム・寺地永会長とともに大阪市内で会見し、WBCからの再戦指令により拳四朗とのダイレクトリマッチを行うことを発表した。その席で10月29日にJBCに状況を問い合わせた際に、成富毅事務局長から「次の試合は緑ジムがチャンピオンですから選択試合を行ってください、再戦命令は来ていません」と言われたことを説明した。この発言がその後の混乱を招いたことで、JBCの管理運営体制などを厳しく批判した。

 会見後には成富事務局長が都内で取材対応。「選択試合と言った覚えはない。WBCの指令がどこが本当なのかまだ分からなかったので、私から指令が出ていますよとは言えなかった。今のところ何も足かせはかかっていないんじゃないですかという話をした。それが選択試合と受け取られたのかもしれない」と述べた。

 この釈明に対し、松尾会長は「選択試合を進めてもらっても結構ですよとはっきり言っています」と反論。当時の会話は録音しているといい「自分たちがちゃんとした返事ができなかったから悪かったと言うんだったら、それはそれでいい。言っていないと言うんだったら、出るところ出て録音を聞いてもらっても構わない。黙っていたら僕だけ噓を言っているみたいになる」と怒り心頭だ。

 現に松尾会長は成富事務局長の発言を受けて、相手を自由に選べる選択試合を地元名古屋で開催する準備を進めようと動き出していた。放送局やスポンサーに協力を仰ぎ、いい返事をもらっていたところで、結局のところ選択試合の開催は不可能となった。「これは営業妨害」と憤る。

 JBCの対応には到底納得いかないが、陣営は来春にも予定される再戦で決着をつけることに気持ちは切り替えているという。矢吹とも再戦に向けて話し合ったといい「再戦指令が出たら出たで逃げるわけにはいかない。彼は潔いですよ」と気持ちを代弁した。

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