井岡一翔「今の心境で次戦に向けてやっていけるか不安」ドーピング問題早期決着訴える

会見を終えて会場を後にする井岡一翔=東京・丸の内の日本外国特派員協会(撮影・堀内翔)
書類を見つめる井岡一翔。右は代理人の弁護士=東京・丸の内の日本外国特派員協会(撮影・堀内翔)
会見を終えて会場を後にする井岡一翔=東京・丸の内の日本外国特派員協会(撮影・堀内翔)
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 WBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(32)=Ambition=が25日、都内の日本外国特派員協会で会見を開いた。昨年12月31日に行われた田中恒成(畑中)との世界戦で日本ボクシングコミッション(JBC)のドーピング検査で違反の疑いをかけられた件について、現在の心境を語ると共に、直接の謝罪を求め再発防止を強く訴えた。

 「私は人生が終わるのではないかという気持ちになりました」。井岡は嫌疑をかけられて以来の心境をそう語り、「僕をはじめ家族であったり、ジム関係者、いろんな方がこの件で…特に僕と家族は傷ついて、いろんな思いがあった。関係者の方も大変な思いをした」と心境を吐き出した。

 次戦については、海外で9月1日にWBO同級2位フランシスコ・ロドリゲスJr.と東京で3度目の防衛戦を行うことが濃厚になったと報じられている。

 井岡は「まず、具体的な試合の内容については会見で発表することになると思うので言えない」と前置きした上で、今回のドーピング問題が「次戦に影響はもちろんありましたね。僕自身の心境の問題。今の心境で次戦に向けてやっていけるか不安も大きいですし、僕がそういう気持ちだと陣営も次戦に向けて動けないので難しい部分もありました」と明かした。

 求めるのは早期決着。JBC側からの直接の謝罪に至っていないが、これについて同席した代理人の服部真尚弁護士が「JBCとこちらのサイドでどういう形で(謝罪を)受けるのか、内容をどうするのか協議中」と説明。井岡も「形式的な謝罪では終わらせたくない」と話した。

 井岡サイドがJBCに求めるものは、すでに日本プロボクシング協会(JPBA)に上申書として提出。(1)JBC執行部の責任を求め、現委員の退任(2)マスコミにリークされた原因の追及(3)ドーピング検査を国際基準に準拠させる(4)井岡・田中両選手に対して誠意ある謝罪をし、名誉回復を講じる-の4点だ。

 服部弁護士は次戦について「指名試合なのでやりたいと思っています。なるべく早期にJBCとの間で謝罪し決着つけたい。井岡はこんな問題に関わっている場合ではない。早く試合に集中して欲しいと代理人としては思っている」と話し、井岡は「こういう思いをするのはぼくたちだけで今後不手際が起こらないこと、他の選手はこういう思いをしてほしくない」と真の問題解決を訴えた。

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