プロレス 長井満也、魔界倶楽部復活させてデビュー30周年記念星「こんなに長くできるなんて」

 「プロレス・ドラディション」(16日、後楽園ホール)

 リングス、全日本、新日本、ノアなど多くの団体で活動してきた長井満也がデビュー30周年記念試合を白星で飾った。自身が魔界5号として所属した伝説のユニット魔界倶楽部を復活させ、元メンバーの村上和成、魔界2号とトリオを結成。魔界倶楽部の総帥だった故星野勘太郎さんの遺影とともに入場して藤波辰爾、越中詩郎、高岩竜一組を迎え撃ち、最後は自らダイビングニーアタックのハイパーニー空牙を高岩にたたき込んで記念の白星を手にした。

 試合後は、敗れた藤波が「お祝いの言葉なんか言えるわけないじゃないか」と手荒い言葉をかけながらも、「このクソ野郎の30年を祝うために本当にありがとうございます。少しでも気持ちがあるなら、どうぞ祝ってやってください」と観衆に呼び掛け。続けて、魔界倶楽部のメンバーだった新日本プロレスの柴田勝頼のビデオメッセージも上映された。

 そして、長井はタレントの山田邦子さんから花束を贈呈され、マイクを握ると、「コロナが猛威を振るっている中、こんなたくさんのご来場、誠にありがとうございます。私は後楽園ホールで記念試合をさせていただくような選手ではないのですが、藤波さんのご厚意で、一生記念に残る試合をさせていただきました」と、ファンと藤波ら各方面に感謝。「あとどれだけできるかわかりませんが、リングに上がり続ける限り、ビッシビシ試合していきます。今後ともよろしくお願いします」と、星野総裁の決めゼリフ「ビッシビシ」を使って今後の奮闘を誓った。

 最後には「夢だった」と、3人の家族をリングに上げて記念撮影。「プロレスの世界で何も結果が残せなくて、何も成し遂げられないまま30年やってきましたけど、みなさまの応援のおかげでここまでやってこれました。これからも長井満也、ドラディションをよろしくお願いします」と大会を締めた。

 バックステージではUWFに入門したものの、首を骨折したことでデビューできなかったことを振り返り、「30周年なんて夢にも考えられなかった。記念に数試合だけでもやりたいという気持ちだけだったんですけど、本当にこんなに長くできるなんて思っていませんでした」と感慨深げ。魔界倶楽部入りがターニングポイントであったとし、「どちらかというと、長井ガンバレと応援してもらっていたのが、逆にハゲだなんだって文句言われるようになったので、大きかったです。あの経験が今の長井満也を作っている」と強調した。

 また、星野総裁にも思いをはせ、「ファンの方も喜んでいただいたと思いますけど、総裁が天国で一番喜んでくれていると思います。総裁がいらっしゃったときは、どんな試合をしても、『お前らよかった』とほめてくれたので、今日もほめてくれるんじゃないかと思います」としみじみ。「星野さんの『ビッシビシいけ』というのは、ボクもそうですけど、村上選手、(魔界2号の)筑前(りょう太)選手の中にも残っている。柴田選手のスタイルにも出ていたと思う。今の若い方は星野総裁も魔界倶楽部も知らないと思うので、ボクがリングに上がり続けて覚えてもらえたらいいなと思います」と、意欲を示した。

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