天海ツナミが3度目防衛 敵地で緒方汐音からダウン奪い大差判定勝ち
「ボクシング・WBO女子世界ライトフライ級タイトルマッチ」(4日、堺市産業振興センター)
王者・天海ツナミ(36)=山木=が3-0(100-89×3)の判定で挑戦者の前東洋太平洋女子同級王者・緒方汐音(32)=寝屋川石田=を下し、3度目の防衛に成功した。
敵地に乗り込んだ天海は2回に連打でダウンを奪い、完全にペースを握る。ダメージを負いながら地元の応援を受け、手数を出す緒方の気迫も問題にせずジャッジ全員が11ポイント差をつける大差で勝利した。「TKOではなく、KOで倒すことを目標としていたのでまだまだ実力不足」と課題を口にした。
昨年は試合ができず19年12月以来の防衛戦。今後については「決めていただいた試合を確実に勝ち、倒せるボクシングを見せたい。アメリカ、メキシコなどボクシングが盛んな国のトップ選手と戦いたい」と話した。
初の世界戦を迎えた緒方は12年4月のデビューから6試合で1度しか勝てなかった。それでもあきらめず力をつけ、10年目で世界戦の舞台にたどりついた。「悔しい。強いと分かっていたが、1%の可能性にかけていた」と涙を流した。気持ちの入ったファイトを見せたが、世界の壁は厚かった。
戦績は天海が28戦18勝(12KO)9敗1分け。緒方が19戦11勝(3KO)7敗1分け。