ファンタズモ、疑惑キックでJタッグ奪取!「オレは三沢、川田と並ぶストライカー」

新王者になった石森太二(左)とエル・ファンタズモ組=大田区総合体育館
合体技で金丸義信(右)を攻める石森太二(中)とエル・ファンタズモ組=大田区総合体育館
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 「プロレス・新日本」(23日、大田区総合体育館)

 IWGPジュニアタッグ選手権試合が行われ、挑戦者の石森太二、エル・ファンタズモ組が王者の金丸義信、エル・デスペラードを破って新王者となった。

 前哨戦から、異常とも言えるスーパーキックの威力に、王者組から凶器の使用を疑われているファンタズモ。この日も開始から金丸にシューズを脱がしにかかられたが、どこ吹く風で受け流した。そして、石森と悪のインサイドワークを駆使して優位に試合を展開。だが、終盤に戦いは前代未聞の大混乱に陥る。

 ファンタズモと金丸が何度もレッドシューズ海野レフェリーの体をぶつけようとし合う中、海野レフェリーがファンタズモのキックを誤爆されて試合から完全に離脱。レフェリー不在の間にデスペラードが石森を排除し、ファンタズモをチャンピオンベルトで完全KOする大チャンスを作る。だが、ダメージの大きい海野レフェリーが場外へ運び出されるのを見た金丸はファンタズモを仕留めに行けず、焦りを募らせ、「オイ、レフェリー!」と叫び続けた。

 しばらくして、代理のマーティー浅見レフェリーが駆けつけ、金丸はようやく押さえ込んだものの、今度は石森が浅見レフェリーを引きずり落としてカウントを妨害。さらに場外フェンスにたたき付けてKOしてしまった。

 その後、リングは無法状態となり、石森がデスペラードをチャンピオンベルトで殴打して排除。続いて金丸にも襲いかかるが、金丸はウイスキー瓶で迎撃し、石森を排除した。だが、今度は息を吹き返したファンタズモが金丸の股間を攻撃。さらに、ウイスキー瓶で金丸を殴打して抑え込み、復帰した浅見レフェリーがカウントするが、金丸はなんとかカウント2で返した。

 そこから金丸とファンタズモの一騎打ちとなり、ファンタズモはスーパーキックを放つが、金丸は蹴り脚を捕らえて浅見レフェリーにぶつけ、またもKOしてしまう。

 直後に金丸はファンタズモの股間にキック。リング上はレフェリーを含めたダメージの大きい5人がダウンし、試合が一時停止する状態となった。そこに第三のレフェリー、佐藤健太レフェリーが登場。浅見レフェリーと試合の権利のない石森とデスペラードをリング外に出して試合を再開しようとしているスキを突いて、金丸がチャンピオンベルトでファンタズモを殴打しようとしたが、佐藤レフェリーに気づかれる寸前にファンタズモにチャンピオンベルトを投げつけて、ファンタズモは佐藤レフェリーに疑われてしまう。

 ファンタズモがうろたえるスキをついて金丸は猛攻を仕掛け、コーナーからの飛びつきDDTでトドメを刺そうとしたが、ファンタズモがローブローで撃墜。最後ファンタズモが疑惑のスーパーキックで金丸を葬った。

 試合後、マイクを持ったファンタズモは「オレの右足が繰り出すスーパーキックを見たか。プロレス界最強のキックだ」と豪語。「これで三沢(光晴)、川田(利明)、KENTA、柴田(勝頼)と並ぶ偉大なストライカーのリストにファンタズモの名前が加わった。オレの相手をするヤツは全員サドンデスで倒してやる」と、キックの名手の名を挙げて勝ち誇った。

 ファンタズモはインタビューで、「答えが知りたいか。アイツらが狙ってくると見越して、今日はいつもよりしっかり靴ひもを結んでおいた。靴の中にあるのは赤いソックスだけだ。これでもういいだろ」と、シューズを脱いで凶器がないことを主張。石森は「ファンタズモのスーパーキックがどうのこうのとか言い訳が多すぎるんだよ。これが実力の差だ。オレら2人にかなうヤツなんてていねえと思うよ」と高笑いした。

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