福永亮次がTKOでSフライ級地域3冠 井岡一翔と田中恒成とは「やったら殺される」
「デイリー後援・日本、WBOアジアパシフィック・スーパーフライ級タイトルマッチ、東洋太平洋同級王座決定戦」(14日、後楽園ホール)
WBOアジアパシフィック王者の福永亮次(34)=角海老宝石=が日本王者の中川健太(35)=三迫=を10回TKOで破って地域3冠王者となった。
ともに高いKO率を誇るサウスポーで、30代半ば同士の負ければ後がない国内頂上対決。福永は4回に左ストレートでダウンを奪うなど序盤は優位に立ったが、粘る中川も猛反撃に出て、一進一退の打ち合いとなり、最後は10回、ダメージの色が濃くなった中川を福永が左ストレートでぐらつかせたところでストップとなった。
壮絶な戦いを制し、リング上では「中川選手が強くて、後半やられてしまうかと思った」と安どの表情を浮かべた福永。4回と8回の公開採点ではリードしていたが、「向こうも倒しに来てたので、しばき合いでケンカしようと思った。(採点は)全然気にしていなかった」と振り返った。
3本のベルトを手にしたことには「あんまり…、そうですね、うれしいです」と実感がない様子だったが、「これより中川選手に勝ったのがうれしい」と満足顔。この勝利で3団体の世界ランク入りする可能性も出てきた。大みそかにはWBO同級王者の井岡一翔(Ambitin)に田中恒成(畑中)が挑戦する大一番も控える。「井岡とか田中恒成とかとやったら殺されますよ」と苦笑しながらも、「いつチャンスが来てもいいように、しっかりものにせんとダメなんで、それに備えて」と世界を見据えた。