リゴンドー“逆2階級制覇” 場内大ブーイングも技巧健在!井上尚弥に新たな難敵

 「ボクシング・WBA世界バンタム級王座決定戦」(8日、アレンタウン)

 WBSSバンタム級覇者の井上尚弥(26)=大橋=がスーパー王者として君臨するWBAバンタム級の正規王座決定戦が8日(日本時間9日)、米国ペンシルベニア州アレンタウンのPPLセンターで開催され、元WBA・WBO世界スーパーバンタム級王者で同級2位のギジェルモ・リゴンドー(39)=キューバ=が元WBA世界スーパーフライ級王者で同級1位のリボリオ・ソリス(37)=ベネズエラ=に2-1(115-112、116-111、112-115)で判定勝ちし、2階級制覇を達成した。リゴンドーはバンタム級に転級した理由のひとつに井上の存在を挙げており、近い将来、モンスターと伝説的技巧派の対戦が実現する可能性も出てきた。

 試合前、ペンシルベニア州出身で、1月26日にヘリコプター墜落事故により死去したNBAの元スター選手コービー・ブライアント氏を追悼するテンカウントゴングが行われた。ともに日本で世界戦を戦ったことのある元世界王者による決定戦は、初回からお互いの持ち味が出る。まずはソリスが前に出てボディーをたたくが、ガードを固めていたリゴンドーも鋭い左ストレートを返す。しかし2回以降はおなじみの“リゴンドーワールド”。距離を崩さず相手の攻撃を無力とし、場内のブーイングもお構いなしに試合を支配する。7回に左アッパーカットからの左連打でダウンを奪ったが、過剰な攻撃に出ることなくフルラウンドを戦い抜いた。消極的と見られたのかジャッジ1人はソリス優勢としたが、順当にリゴンドーが判定勝ちした。

 リゴンドーはシドニー、アテネ五輪で2大会連続金メダルを獲得後にキューバから亡命してプロ転向。7戦目でWBA世界スーパーバンタム級暫定王座を獲得すると、13年4月には全盛期にあったノニト・ドネア(フィリピン)との統一戦に判定で完勝し、WBO王座も吸収する。17年12月には同じく五輪2大会連続金メダリストのWBO世界スーパーフェザー級王者のワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)に挑んだが、実質“2階級差”は大きく6回終了棄権で初黒星を喫した。

 しかし19年1月にカムバック。再起3戦目でバンタム級に落として“逆2階級制覇”を達成し、39歳となった現在も健在であることを見せつけた。

 リゴンドーの戦績は22戦20勝(13KO)1敗1NC。ソリスは37戦30勝(14KO)6敗1分け。

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