力道山、ジャイアント馬場らの好敵手だった米国のプロレスラーで、日本時間の３月８日に死去したザ・デストロイヤーさん（本名リチャード・ジョン・ベイヤー）の追悼興行「ザ・デストロイヤー　メモリアル・ナイト～白覆面の魔王よ永遠に～」（１１月１５日、東京・大田区総合体育館）の開催発表会見が２９日、都内で開かれた。

　対戦カードは未定だが、大会を主催するＨ．Ｊ．Ｔ．Ｐｒｏｄｕｋｕｃｉｏｎの緒方公俊代表取締役は「デストロイヤーさんにゆかりのあるレスラー、関係者に集まっていただいて、同窓会になるような日を作れれば」と説明。大会当日のゲストとしてデストロイヤーさんと対戦経験のあるスタン・ハンセン氏、７０年代の人気テレビ番組「金曜１０時！うわさのチャンネル」でデストロイヤーさんと共演したフリーアナウンサー徳光和夫氏の来場も発表された。また、デストロイヤーさんと同じく全日本プロレスを主戦場としたドリー・ファンク・ジュニアも来場の意向を示し、体調不良という弟のテリー・ファンクにも来場を呼びかけているという。

　会見にはデストロイヤーさんと親交があり、出場を予定している藤波辰爾、大会プロデューサーを務める全日本プロレスの和田京平名誉レフェリーらも出席。和田レフェリーは「藤波選手とボクが並んでいるのも不思議」と、かつて全日本としのぎを削った新日本プロレス出身の藤波との同席に笑みを浮かべながら、「おじいちゃんから子どもまで楽しめるイベントにしたい。分かりづらいプロレスじゃなく分かりやすいプロレス。期待して下さい。みなさんがオーッと思うようなカードになるかも知れません」と意欲を示した。

　デストロイヤーさんと会う時は直立不動になったという藤波は「記憶に残るような対戦をしたかったが、かなわなかった。追悼という記念の大会に名を連ねられるだけで光栄。精いっぱい協力をしたい」と、全力サポートを誓った。

　また、デストロイヤーさんの自宅で見つかったという現役時代に製作した試合用マスク付き最前列チケット「ザ・デストロイヤープレミアムシート」を１０万円で発売することも発表。これを聞いた藤波は「買おうかな。欲しいもん」と満面の笑みを浮かべた。