村田諒太と1勝1敗のエンダムが2階級制覇に失敗 3度倒され3回TKO完敗

 「ボクシング・WBAスーパー、WBCダイヤモンド世界スーパーミドル級タイトルマッチ」(1日、ニューヨーク)

 トリプル世界戦が米国ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで1日(日本時間2日)、開催され、セミファイナルの2団体統一世界スーパーミドル級タイトルマッチでは、王者のカラム・スミス(29)=英国=が3回2分56秒TKOで元WBA世界ミドル級王者のアッサン・エンダム(35)=フランス=に圧勝した。

 前WBA世界ミドル級王者・村田諒太(帝拳)との2連戦で日本でもおなじみのエンダムが、3度のダウンを奪われる完敗で2階級制覇に失敗した。初回終了間際に左フックでもろくもダウンすると、2回にも左で倒される。そして3回、踏み込もうとしたところに右ショートをカウンターで合わされて背中からキャンバスにたたきつけられるようにダウン。立ち上がったが、レフェリーは続行を許可しなかった。

 エンダムはWBA世界ミドル級暫定王者だった17年5月に有明コロシアムで村田と同級王座決定戦を行い、4回にダウンを喫しながらも2-1の判定勝ちでタイトルを獲得。ジャッジに処分が科されるなど不可解な判定として話題となり、同年10月に両国国技館で村田と再戦する運びとなった。再戦では見せ場なく7回終了後に棄権して王座を明け渡した。王座陥落後は昨年12月に1年2カ月ぶりに再起。マーティン・マレー(英国)に判定勝ちし、WBCミドル級シルバー王座を獲得し、今回のチャンスを得た。

 「第1回ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)」スーパーミドル級覇者として優勝賞金1000万ドル(約11億円)を獲得したことでも知られるスミスは、WBC王座の3度目、WBA王座の初防衛に成功。リバプール出身の王者は、同日にサッカー欧州チャンピオンズリーグを制覇した地元クラブと同じく赤色のコスチュームで登場して、その強さを存分にアピールした。

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