伊藤雅雪が凱旋V1 圧倒TKO!日本人37年ぶりUSA戴冠の実力証明

 「ボクシング・WBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチ」(30日、大田区総合体育館)

 7月に日本人では37年ぶりに米国で王座を奪取したWBOスーパーフェザー級王者・伊藤雅雪(27)=伴流=が、エフゲニー・チュプラコフ(ロシア)を7回2分11秒TKOで下し、凱旋試合で初防衛に成功した。

 37年ぶりに米国で王座を勝ち取ってきた男は、“本物”だった。凱旋試合に臨んだ伊藤は、序盤から超接近戦を仕掛けてきた相手に対し、的確な右ボディーで主導権を握ると、距離ができた5回以降は冷静に相手を追い詰めて、TKO勝ち。メインの大役を果たし「KOという形で締めくくれた。納得というか安心してます」と、端正なマスクを緩めた。

 その“拳”の価値を証明するための戦いだった。7月に米国で行われた王座決定戦で、無敗のホープだったディアスを破り、王座を奪取。試合前「KOで勝つ」と宣言すると、現地メディアに笑われた。評価は「番狂わせ」。この日のために入場曲に選んだのは「スーパーマン」のテーマで「ヒーローになるしかない」。3大王座戦。判定決着が続いた中、メインでの鮮やかな勝利はひときわ輝いた。

 「将来は家を動物園みたいにしたい」と話す27歳。この日は動物愛護のためのチャリティーグッズも販売。Tシャツ80枚はわずか15分で売り切れた。試合後「僕には一撃必殺のパンチはないし、井上尚弥くんのようなスペシャルな選手でもない。でもハートがある。僕にしかなれないチャンピオンになりたい。日本、海外、場所は問わない。かなわない相手でもやりたい」と宣言した王者。金髪イケメンで、心優しき2児のパパ。“ヒーロー”になる資質は十分に兼ね備えている。

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