拳四朗、圧倒判定も反省V5 あたた…百裂拳途中で無情のゴング「喜べない」

 「ボクシング・WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ」(30日、大田区総合体育館)

 王者の拳四朗(26)=BMB=が、サウル・フアレス(メキシコ)を3-0の判定で退け、5度目の防衛を果たした。自身より12・5センチも身長の低い相手を仕留め切れず、4戦連続KOは逃したが、1人がフルマークをつける圧勝。来年は国内現役王者トップの防衛回数のさらなる更新、統一戦などビッグマッチを視野に入れた。

 最終ラウンド、拳四朗はボディーへの“百裂拳”をさく裂させたが無情のゴングが鳴った。判定はほぼフルマーク。ただ、完全な格下を仕留め損なった。「相手に合わせすぎた。素直に喜べない」と、悔しがった。

 序盤から左右のボディーで追い込んだ。フックも顔面に当て鼻から流血させた。それでも防御に徹する敵に「焦り過ぎた」と、イライラを募らせていた。

 今年を締めたV5は価値が高い。反省ばかりを並べた会見では、険しい顔は徐々に柔和になった。「5度目で求められるものある。いい経験をしました。節目でやりにくい試合で良かったかな、と今思ってきた。結果オーライ」と納得した。

 軽量でベビーフェース。重量級で元東洋太平洋王者の父・寺地永会長とは“真逆”。その父は「(息子が)『単に仕事』と言っていたボクシングが好きになったのは最近。やはり血なんでしょうか」と、やっと父子鷹らしくなってきた。

 来春に6度目の防衛戦を予定。来年は統一戦を視野に入れ、地元京都での凱旋試合も希望する。目標は複数階級制覇より防衛を重ねることに置く。「13、14回は意識する」と拳四朗。同じ階級で国内最多13度防衛記録を持つ具志堅用高氏並び、超えることをキッチリ照準に入れている。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ファイト最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ファイト)

    写真

    話題の写真ランキング

    リアルタイムランキング

    注目トピックス