辰吉丈一郎 次男寿以輝のTKO勝利にも不満げ「まとまりすぎて面白くない」

 リングサイドで観戦する辰吉丈一郎(左)と妻・るみさん
2枚

 「ボクシング・8回戦」(22日、エディオンアリーナ大阪第2競技場)

 元WBC世界バンタム級王者、辰吉丈一郎(48)の次男、寿以輝(22)=大阪帝拳=がスーパーバンタム級8回戦で平島祐樹(35)=三松スポーツ=を3回2分39秒TKOで下し、デビューから10連勝(7KO)を飾った。

 快勝にもリングサイドで見守った父、丈一郎は不満げだった。1回に2度ダウンを奪いながら決着が3回まで長引いたことに「どんくさい」と一喝。「連打とコンビネーションは違う。勝ち方にも意味がある」とおかんむりだった。

 「攻撃パターンを派手にしてほしい。こぢんまりしすぎ。まとまりすぎて面白くない」と、リング内外でファンを魅了してきた辰吉らしい注文。自身は左ボディーを代名詞に当時の国内最速となるプロ8戦目で世界王座を奪取し、その後も2度の王座奪回を果たしているだけに「こういうパターンなら倒せる、このパターンなら誰も勝てへんっていうのを作らんと」と、寿以輝に“必殺コンビネーション”の習得を求めた。

 陣営は次戦で日本か東洋太平洋のランカーと対戦し、来年中のタイトル挑戦を見据える。これにも丈一郎は「今はまだ(挑戦の)資格はない」とぴしゃり。「プロである以上、ファンを喜ばせてなんぼ。(寿以輝は)失格とは言わんけど、惜しいところがある」。偉大な父は、辰吉ジュニアだからこその活躍を期待している。

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