オメガ壮絶奪冠!IWPG史上初の時間無制限3本勝負制し新王者に!

 「プロレス・新日本」(9日、大阪城ホール)

 挑戦者ケニー・オメガ(34)が、13度目の防衛を狙った王者オカダ・カズチカ(30)を破り、初めてIWGPヘビー級王座を奪取した。同選手権試合初の時間無制限3本勝負で行われ、1本目はオカダ、2本目はオメガが取り、両者が体力の限界を迎えた3本目にオメガがオカダのレインメーカーをかわして片翼の天使2連発で勝利した。

 “未完の死闘”にピリオドを打った。IWGP史上最長の合計64分を戦い抜き、約2年も王座に君臨したオカダ超えを果たしたオメガ。ついに日本最高峰に上り詰めた。

 過去3度の対戦は1勝1敗1分け。1年前の大阪での戦いは60分時間切れ引き分け。今回はオカダが時間無制限、オメガは3本勝負を要求し、IWGP史上初の時間無制限3本勝負となった。

 1本目はオカダが場外で左腕を痛め、オメガが大技連発で攻勢に出た。回転エビ固めを繰り出したものの、逆に丸め込まれた。

 2本目。「終わったな。2回連続で取るにはどうすればいいんだ?」との思いがよぎったが、セコンドについた盟友の飯伏から「終わりじゃないから集中力を保つように」とアドバイスされて奮起。片翼の天使でタイに持ち込んだ。

 3本目。47分戦い、得意技を決めきれないなど両者の体力は限界だった。最後の力を振り絞ってレインメーカーを捕まえて片翼の天使で返し、Vトリガーから片翼の天使につないでトドメを刺した。

 飯伏と盟友ヤングバックスの面々と抱擁を交わした。カナダで10代の頃に草プロレスのバックヤードレスリングを始め、インディー団体で腕を磨いた。あこがれの日本に来て10年で数々の栄冠を手にし「最後の目標」だったのがIWGPヘビー級王座だった。

 「このベルトを獲ったら日本を離れるかもしれないと思っていた」とファンに明かしたが「この試合中にプロレスの未来を見た。だから、新日本のリーダーとして次のステップへ進みたい」と誓った。その後、バレットクラブで内部抗争を続けているCodyが登場。無言で去ったが、挑戦を要求しているのは明らかだった。

 「地球上で最高のプロレスラーを倒した。オカダ、君こそがこの団体をここまで大きくした」とたたえたが、「問題なのはそれが国内規模だったと言うこと。これからはオレがこの会社を引っ張っていく」と改めて宣言。日本一から世界一への戦いは終わらない。

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