体重超過の比嘉大吾が初黒星 調整失敗9回TKO、連続KO勝利もストップ

2回、クリストファー・ロサレス(右)の顔面に左ストレートを放つ比嘉大吾(撮影・西岡正)
3枚

 「ボクシング・WBC世界フライ級タイトルマッチ」(15日、横浜アリーナ)

 ダブル世界戦のセミファイナルでWBC世界フライ級タイトルマッチが開催され、計量に失格して王座を剥奪された前王者・比嘉大吾(22)=白井・具志堅スポーツ=は9回TKOで、同級2位のクリストファー・ロサレス(23)=ニカラグア=に敗れた。元WBC世界スーパーライト級王者の浜田剛史氏らを超える16連続KO勝利の日本新記録は達成できなかった。ロサレスは世界初挑戦で王座を獲得した。

 憔悴しきった計量時からはずいぶん血色も良くなってリングに登場した比嘉は序盤左フックを上下に打ち込むが、手数で応戦するロサレスの動きを止めることができない。4回終了時の採点は2人が39-37でロサレス。1人は39-37で比嘉だった。5回以降は両者足を止めての打ち合いが増える。8回終了時は76-76、77-75、79-73とロサレスのリードになった。そして9回に陣営が棄権を申し入れた。

 比嘉は14日の公式計量で、フライ級のリミット50・8キロを900グラム上回る51・7キロで超過した。規定により2時間の猶予が与えられたが、それ以上体重を落とせず、再計量に臨むことなく、具志堅用高会長がギブアップを申し入れた。日本選手としては初の世界戦での計量失格の失態となり、戦わずして王座を剥奪された。

 その後、日本ボクシングコミッションと両陣営の協議により、比嘉が当日計量を行い、リミットから10ポンド(約4・5キロ)増となる55・3キロ以内に抑えることを条件に試合を開催することになった。この日午前8時からの計量で比嘉は54・7キロだったため試合は成立。ロサレスが勝った場合のみ新王者誕生となり、比嘉の勝利、引き分けの場合は王座が空位になる変則方式で決行された。この場合でも、比嘉はKO勝利すれば、連続KO勝利記録更新は有効だった。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ファイト最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ファイト)

    写真

    話題の写真ランキング

    リアルタイムランキング

    注目トピックス