具志堅会長、1年前は相手の体重超過で激怒 比嘉剥奪に「申し訳ない」

 「ボクシング・WBC世界フライ級タイトルマッチ」(15日、横浜アリーナ)

 前日計量が14日、都内で行われ、王者の比嘉大吾(22)=白井・具志堅スポーツ=がリミットの50・8キロを900グラム上回る51・7キロという体重超過のため、王座が剥奪された。所属ジムの具志堅用高会長は「あってはいけないことが起こってしまった」とうなだれたが、くしくも約1年前には比嘉の対戦相手が体重超過のため王座が剥奪され、具志堅会長が激怒する、という事態が発生していた。

 昨年5月19日、当時は挑戦者だった比嘉が前日計量を一発パスしたのに対し、対戦相手の王者ファン・エルナンデスが200グラムの超過。2時間の猶予内で落とし切ることを王者が断念したため、この時点で王座が剥奪された。

 この際、具志堅会長は「世界戦なんだから、チャンピオンがちゃんと落としてこなきゃダメだよ!」と怒りをまじえて不快感を示した。ボクシングの体重超過は、パンチの威力や体力、耐久力に直結することから、試合の危険性が増すため、王座が剥奪されたからそれでよい、というものではない。また、前日計量後の食事で体重を戻すとはいえ、リミットまで落としてから戻すのと、その手前で戻すのでは体力の回復度合いも違ってくるのが一般的だ。

 比嘉は体重超過となった前王者のエルナンデスに6回TKO勝ちし、王座をもぎ取った。あれから約1年。比嘉の減量断念を報告した具志堅会長は「重大なことが起こってしまった。あってはいけないことが起こってしまった。汗がひとつも出ない。日本でこんなことが起こって申し訳ありませんでした」と謝罪した。

 比嘉は15日午前8時の当日計量を行い、制限体重から10ポンド=4・5キロ重い55・3キロを上回らなければ試合は行われる。比嘉の勝利、引き分けなら王座は空位。対戦相手のクリストファー・ロサレス(ニカラグア)が勝てば新王者につく。

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