“雑草王者”木村翔9回TKO 驚異のスタミナ!アマエリート五十嵐を粉砕

9回、五十嵐(右)に連打を浴びせる木村翔=大田区総合体育館(撮影・棚橋慶太)
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 「ボクシング・WBO世界フライ級タイトルマッチ」(31日、大田区総合体育館)

 トリプル世界戦の第2試合でWBO世界フライ級タイトルマッチが開催され、王者・木村翔(29)=青木=が9回2分34秒TKOで同級1位・五十嵐俊幸(33)=帝拳=に勝ち、初防衛に成功した。

 右ファイターの木村が前に出て、サウスポーの五十嵐がフットワークを使う展開。パワーでパワフルな連打を続ける木村が、五十嵐の技術を封じてペースを握る。6回には五十嵐が偶然のバッティングで右目上から出血。7回には五十嵐のパンチで木村が右目上をカットし、流血ファイトとなる。8回には木村の左フックがクリーンヒットして五十嵐の動きが止まる。そして9回に連打で五十嵐を棒立ちにしてストップに持ち込んだ。

 初防衛に成功した王者は「僕の力が試される試合だった。五十嵐選手、根性の強い選手でした。勝ててホッとしています」と安どの表情で語った。

 今年7月、圧倒的不利の予想の中、敵地・上海に乗り込み、五輪2連覇の“中国の英雄”鄒市明(中国)を11回TKOで撃破して王座を奪取した木村。王者になっても運送アルバイトを続け、家賃5万円の1Kに住む。対する挑戦者はアテネ五輪にも出場したアマエリート出身の五十嵐。2012年7月にWBC世界フライ級王座を獲得後、翌年4月の2度目の防衛戦で八重樫東(大橋)に判定負けして王座から陥落した五十嵐は、今回4年8カ月ぶりの王座返り咲きを狙った。歩んできた道も、ボクシングスタイルもまったく異なる両者の対戦だった。

 木村の戦績は19戦16勝(9KO)1敗2分け。五十嵐は29戦23勝(12KO)3敗3分け。

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