村田諒太 衆院選もKO! 視聴率20.5% 初めて実感「応援が力になる」

 ロンドン五輪金メダリストの村田諒太(31)=帝拳=のWBA世界ミドル級王座獲得から一夜明けた23日、フジテレビ系で22日に中継された試合の平均視聴率が関東地区で20・5%だったことがビデオリサーチの調べで分かった。関西地区は22・7%。各局の衆院選特番を大きく上回る数字で、村田の国民的関心の高さを見せつけた。都内で一夜明け会見に臨んだ村田はファンの応援に感謝し、さらに高みを目指していく決意を示した。

 劇的な世界王座獲得から一夜明け、会見場に現れた村田は「夢でなければいいなと思っていたが、朝からテレビ出演があったりして、夢じゃないんだと思い始めている。でもそろそろ寝たいです」と、さわやかな笑顔を見せた。

 各局が衆院選開票特集を放送する中で、フジテレビは注目の再戦を中継。瞬間最高は午後9時4分の26・7%(関西地区29・4%)で、7回終了時、CMに入る直前だった。平均視聴率20・5%は17年のフジテレビ全番組中で最高、また00年以降の同局ボクシング中継としても最高視聴率となった。

 試合直後、村田はテレビ観戦していた家族に報告した。「長男から『パパさ、なんで試合が終わったのかサッパリ分かんなかった』と言われた」と苦笑いで明かした。テレビでは7回終了後にCMとなり、明けた瞬間、村田が歓喜するシーンが映し出されたからだ。

 「(インターバル中に)ストップしなくても、チャージし続けるつもりだった」と振り返った。村田の闘志を後押ししたのは、会場に詰めかけた8500人とテレビの前の無数の人々だ。

 「応援が力になる、という言葉は正直、スポーツの世界ではきれい事と思っていた。きのうはあれだけの応援をしてもらって、背中を押してくれていると初めて分かった。これからも応援する価値のある選手でありたい」とかみしめるように話した。ファンとともに強豪ひしめくミドル級戦線を戦い抜いていく。

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