「ボクシング・ＷＢＡ世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」（３日、島津アリーナ京都）

　王者・久保隼（２７）＝真正＝が９回１分２１秒ＴＫＯで、同級２位のダニエル・ローマン（２７）＝米国＝に敗れ、４月に獲得した王座の初防衛に失敗した。久保はプロ１３戦目で初黒星を喫した。

　リングサイドでは元ＷＢＯ世界バンタム級王者で、現在同級３位の亀田和毅（協栄）がトレーナーの兄・興毅氏とともに標的とする試合を視察した。久保の陥落を見届けた和毅は「久保選手に勝ってもらって日本人対決で盛り上がりたかったが、勝負の世界なので仕方ない。俺がかたきを討ちますよ」と敵討ちに名乗りをあげた。

　現在同級は１位に暫定王者のモイセス・フローレス（メキシコ）、２位にローマン、３位に和毅と続いている。和毅が近々指名挑戦権を得る可能性は少なくない。実際にローマンの動きを見て「自信はもちろんある」と豪語した。

　兄・興毅氏は少し慎重で「こっちは全然焦っていない。和毅は一度世界チャンピオンになっているし、世界を獲ることが目標ではない。和毅は強くなることを目指しているから」と説明する。その上で「次、ＩＢＦもあるから」と、１３日にエディオンアリーナ大阪で行われる王者・小国以載（角海老宝石）－岩佐亮佑（セレス）のＩＢＦ世界同級王座戦の動向にも注目していくとした。