村田諒太 あるぞ!因縁エンダムと再戦 帝拳・本田会長「一つの選択肢」
帝拳ボクシングジムの本田明彦会長が22日、都内で取材に応じ、WBA世界ミドル級王者決定戦(20日、有明コロシアム)に不可解な判定で敗れた村田諒太(31)が再起する選択肢として、本人の意思を前提としながらアッサン・エンダム(フランス)との再戦、WBC、WBOでの世界戦を挙げた。
村田の判定負けに対する疑問、抗議の声は日本だけにとどまらなかった。エンダムの母国・フランスを始め世界中のボクシングファンがSNSなどで「勝ったのは村田だ」などと不信の声を上げた。
こうした世界的な世論を本田会長は「状況が変わってきている。村田も少しは救われるのではないか」と受け止めた。試合直後はWBAとは「関わりたくない」と怒り心頭だったが、WBAのメンドサ会長が自身のツイッターでジャッジを謝罪し、再戦指示を表明したこともあり、「再戦は一つの選択肢」とフラットな姿勢を示した。
さらに「WBO、WBCからは『ウチとやってくれ』と話が来ている」と、他団体からもオファーが届いていることを明かした。これは世界初挑戦の内容が高く評価されたからに他ならない。本田会長は「村田自身、世界に通用した満足感はあると思う。ガードとプレスは世界一だよ。100点満点だった」と改めて絶賛した。
「次があるかないかは本人の意思にかかっている」とし、結論を急がせるつもりはない。この日、都内で取材に応じた村田は「ロンドンの後は、金メダルを取ったし、もういいやという感じがあったが、今回はもういいやという感じではない」と現役続行へ含みを持たせた。「ゆっくり休んでから決めたい」。疲れた体を癒やしつつ、次の一歩を熟慮する。