一翔 具志堅に並んだ!日本最多世界戦14勝 次なる標的はWBO王者・鄒市明

 「ボクシング・WBA世界フライ級タイトルマッチ」(23日、エディオンアリーナ大阪)

 WBA世界フライ級王者・井岡一翔(28)=井岡=が同級2位のノクノイ・シットプラサート(タイ)を3-0の判定で下し5度目の防衛に成功した。自身初の4連続KO勝利はならなかったが、多彩なパンチで終始圧倒。世界戦勝利数が「14」となり、元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高の日本記録に並んだ。

 伝説に肩を並べた。井岡が大差判定で5度目の防衛を達成。11年2月11日にWBC世界ミニマム級王座を奪取して世界戦初勝利を挙げて以降、積み重ねた世界戦勝利数は「14」。具志堅用高の国内男子最多記録に並び、3階級を通じた防衛回数も11度とした。ただ、自身初の4連続KOを逃がしたこともあり「正直、今日の内容で並ぶのは恐縮する」と表情はさえなかった。

 親交のあるロックバンド「ONE OK ROCK」の曲に乗って入場した井岡は、身長で7・3センチ下回り、ボディーを固める小兵の挑戦者を攻めあぐみ、3回はローブローで減点1を取られた。

 それでも「負ける気は全くしなかった」と中盤以降は腹部から頭部へ狙いを変更。左を中心としたコンビネーションを的確に命中させ、11回には連打でダウン寸前まで追い込んだだけに「最後はKOで仕留めたかった。自分が思っていた展開になったので、仕留め切りたかった」と悔しさをにじませた。

 15年9月のソーサ戦以来となる12回判定にもつれ込んだが、内容は圧勝。12年間無敗で61連勝の挑戦者を退け、今夏にも予定される“具志堅超え”が懸かる次戦では、他団体との統一戦にも期待が集まる。標的となるのはWBO同級王者の鄒市明(ゾウ・シミン、35)で08年北京五輪、12年ロンドン五輪で連続金メダルを獲得した中国の英雄。「統一戦がやれるならうれしい」と正直な思いを口にした。

 新たなモチベーションを見いだすため、日本人初の4階級制覇に挑む可能性もある。父の一法会長も「スーパーフライまでならやれる。本人がやる気になれば動く」と前向きな考えを示した。リング上では「僕だけの記録じゃなく、応援してくれる方々やフィアンセの彼女の支えがあっての記録」と婚約者で歌手の谷村奈南への感謝も忘れなかった。28歳初戦を完勝で飾り、フライ級最強を証明する1年が幕を開けた。

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