石井“金入場曲”で新年へ輝き取り戻す

 「INOKI BOM‐BA‐YE 2012」(31日、両国国技館)

 総合ルールで元UFC世界王者のティム・シルビア(36)=米国=と戦う格闘家の石井慧(26)が30日、「やることはやった。大丈夫」と、昨年敗れた大みそか決戦でのリベンジをあらためて宣言した。この日は都内で前日計量が行われ、石井は106・1キロ、シルビアは140・4キロを記録。“太め”のシルビアを見た石井は、スタミナ勝負の消耗戦を狙うと明かした。また、入場曲が、映画「続・夕陽のガンマン」で有名な「エクスタシー・オブ・ゴールド」となることが分かった。

 1年前の悪夢は繰り返さない。大みそか決戦でリベンジを誓う石井が、公開計量でシルビアの力を見切った。34・3キロの体重差は想定外だったものの、締まりのない体はスキだらけに感じた。

 「足なんか、ミドル級(の細さ)でした。おまけにX脚だし」と印象を明かし、「ローキックを入れやすい?」と聞かれると、ニヤリとうなずいた。作戦については「消耗戦」と即答。「(シルビアの)スタミナ?ないでしょう。UFCに出ていたころは120キロ以下だったはず。20キロ増えちゃってるし」と分析した上で、「もみ上げもこうなって(はねて)いるし、あのもみ上げはスタミナがない」と“石井節”も飛び出した。

 自身の体調は万全だ。この日は計量前に都内のジムで約1時間トレーニングし、スパーリング、ミット打ちともに2ラウンドこなした。「もうやることはやったということ。作戦もちゃんと練ったし、大丈夫」と力強く言い切った。

 昨年の12月31日はエメリヤー・エンコ・ヒョードル(36)の右フックを浴びて154秒でKO負け。IGF・アントニオ猪木会長(69)のカウントダウンは記憶にない。

 「無事、年を越せることを祈ってる。おいしいおせちを食べたい」。必勝を期す石井の入場テーマは壮大な「エクスタシー・オブ・ゴールド」に決定。「いい感じの曲で、普段から聞いてる」という北京五輪柔道金メダリストにはピッタリの選曲だ。今年を表す漢字にもなった「金」にふさわしい輝きを、大みそかに放ってみせる。

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