山中、米進出熱望!ベガスで防衛したい
「プロスポーツ大賞」のボクシング部門を受賞したWBC世界バンタム級王者・山中慎介(30)=帝拳=が6日、都内のホテルで行われた授賞式に出席し、来年の本場・米ラスベガス進出を熱望した。また、4日に亀田3兄弟の三男で同2位の和毅(21)=亀田=が対戦希望を表明したことを平然と受け止め、「負ける気はまったくしない」と自信を見せた。
偉大な先輩に続く‐。山中は「今年は最高すぎる1年だった。来年はラスベガスで試合をして、KOで勝ちたい」と宣言。以前から「強い相手と戦いたい」と言い続けていたものの、具体的な海外進出希望を口にするのは珍しい。
日本人で初めてラスベガスで防衛に成功したジムの先輩で前WBC世界スーパーバンタム級王者の西岡利晃氏が11月に引退。山中は「西岡さんが可能性を見せてくれた。昔からボクシングといえばラスベガスというイメージ。あの場所でやりたい」と理由を説明した。さらに、来年にJBCが公認する見込みのIBF、WBO王者との統一戦も「興味があります」と、視野に入れる。
ジムの本田明彦会長も2度目の防衛戦後に「決め手があるから海外でやるのも面白い。統一戦の話も出てくる」と、前向きな考えを示している。山中の次戦は来年3月ごろ、22日に行われるマルコム・ツニャカオ(真正)とクリスチャン・エスキベル(メキシコ)の挑戦者決定戦の勝者との指名試合となる方向で、海外進出、統一戦実現はそれ以降となりそうだ。
また、和毅が対戦を希望したことには「やれば盛り上がって、面白いんじゃないですかね」とあっさり。和毅が「左ボディーが当たれば山中選手でも倒れる」と豪語したことも「ボクのパンチでも確実に倒れる。負ける気はまったくしない」と余裕で一蹴した。
5日にWBC総会が行われているメキシコ・カンクンから帰国。会場でモハメド・アリ氏と会えたことに「近くにいれただけでも幸せ」と感激した。7日にラスベガスへ出発という強行日程で、マニー・パッキャオ(フィリピン)‐ファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)戦を観戦。本場の雰囲気を体験するつもりだ。