学生柔道の畳に刻んだ、最後の悔しさ。仲間とつかむ栄冠は届かなかった。だが、敗北は終わりではない。足りないものを知り、己を磨き、さらに強くなるための糧にする。次に見据えるのは、世界の頂点、そして五輪の夢。新たな戦いが、もう始まっている。

 世界で闘う日本柔道のホープたちが最後の学生大会を終えた。10月に兵庫県尼崎市で行われた全日本学生体重別団体優勝大会の男子に出場した筑波大の田中龍雅と東海大の新井道大。ともに主将としてチームをけん引し、仲間との栄冠を逃した悔しさを胸に来春は実業団で一層の飛躍を期す。

柔道の全日本学生体重別団体優勝大会男子準決勝で、明大と対戦する東海大の新井道大(左)=10月、ベイコム総合体育館
柔道の全日本学生体重別団体優勝大会男子準決勝で、明大と対戦する東海大の新井道大(左)=10月、ベイコム総合体育館

 田中は10月の世界選手権73キロ級で初出場優勝。チームは3回戦で東海大に屈したが、自身は1回戦から3戦全勝と貫禄を示した。佐賀商高から進んだ筑波大では1人暮らしを経験し「トレーニングも食事も自分でやらないと駄目になるし、向上心を持つほど上にいける」と精神面も成長した。