「アッパッパー」って分かります?

 言葉を使う職業である漫才師のハイヒール・リンゴ。だが「言葉のジェネレーションギャップってスゴイ」と、その移り変わりに驚くことが多いという。またそんな“生きている言葉”の言い換えとして、「お手元眼鏡」「わがままお肉」といった熟年世代に適合した新しい言葉に感心。それと同時に、言い換えによる購買力のある熟年世代へビジネスへの可能性も示唆した。

  ◇  ◇

 今井絵理子議員が不倫騒動でホテルで撮られたときに着ていたパジャマのような服のことを、私は「アッパッパーみたい」って表現したんです。周りから「なんやアッパッパーって」と総突っ込み(笑い)。言葉が古くて、アッパッパーがわからへんのやそうです。相方のモモコは「カップル」のことを「アベック」って表現していますが、いまどき「アベック」なんてまず聞かない。

 言い間違いをした笑い話も、若い世代には伝わらないこともある。言葉のジェネレーションギャップってスゴイですよ。「リンゴさん、今回の衣裳は“ジレ”を用意しました」って言うから、何かと思ったら“ロングベスト”でした。「レギンス」って何?と思ったら「スパッツ」のこと。

 それとは逆に我々世代に特化した、言い替えもあります。この前メガネ屋さんで「リンゴさんはお手元眼鏡は持たないんですか?」って。何かと思ったら「老眼鏡」のことを「お手元眼鏡」っていうんですよ。言い方やな~と。

 さらにすごい言い替えだなと驚いたのは、通販の番組で使っていた「わがままお肉」です。女性って年を取り体が緩んでくると、背中やお腹のお肉が段々になるじゃないですか。この弛んだお肉のことを、言うことを聞かないから「わがままお肉」と表現。聞いたときは衝撃的でした。

 私たちの世代って子どもの手が離れて、そこそこゆとりあって、もう少ししたら年金も入るから購買力がある。だからそういう人をターゲットにした商品も多い。その時に「わがままお肉」「お手元眼鏡」のように、言い替えが必要なんだと思います。

 またお医者さんが我々の世代に使う魔法の言葉は「加齢」と「ストレス」。なんだか不調で病院に行って診てもらうと「加齢ですね」って。原因を質問すると「ストレスでしょう」。だから病院から帰って来ると、「いつもの魔法の言葉を言われてきた」って。お医者さんも「加齢」と「ストレス」で全部解決できると思ってるんじゃないかな。私たちの年代はみんなそう言ってます(笑い)。

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