【にしたん社長の人生相談 お悩みクリニック】父親の肝臓移植のドナー候補に…焦らず納得いく答えを

 にしたんクリニックなどを展開するエクスコムグローバル株式会社の西村誠司社長があなたの悩みに答えます。

 【相談】 医療に携わる西村社長にご相談させていただきたいことがあります。私の父が昨年、肝臓の病気と診断され、このままでは肝機能の低下が進むため、数年以内に肝臓移植を行う予定です。ドナーは家族が対象となっており、長男で27歳の私も候補に挙がっています。これまで手術を受けた経験がなく、正直なところ恐怖心があります。一方で、父の命を思うと、自分がドナーにならねば、という気持ちもあります。最近は、この二つの思いで葛藤しています。どう決断すればいいか。またドナーになった際の前向きに手術に臨むための考え方や、心の持ち方など、アドバイスをいただけますでしょうか。

 【回答】 ご相談ありがとうございます。とても重く、そして簡単には答えの出ないご相談だと思います。文章から、お父さまを思う気持ちと、ご自身の恐怖や不安の間で揺れている様子が強く伝わってきました。その葛藤は、ごく自然なものです。

 まず大前提としてお伝えしたいのは、「怖い」と感じることは決して間違いではないということです。手術を受けたことがない中で、自分の体にメスが入ること。しかも健康な状態で臓器の一部を提供するというのは、大きな決断です。不安や恐怖があって当然ですし、それを無理に打ち消す必要はありません。

 同時に、「父のために自分が」という思いも、とても尊いものです。ただ、その思いだけで決断してしまうと、後から心や体に負担が残る可能性もあります。だからこそ、この問題は「正しさ」や「義務感」だけで決めるものではなく、「自分自身が納得できるかどうか」が何より重要になります。

 医療の現場でも、生体ドナーについては必ず「本人の自由意思」が最優先されます。たとえ家族であっても、強制されるものではありませんし、「やらなければいけない」というものでもありません。あなたが迷っているという事実は、それだけ真剣に向き合っている証拠です。

 ではどう考えていくか。一つは、「情報を正しく知ること」です。手術のリスク、回復までの期間、術後の生活への影響。担当医やコーディネーターに遠慮なく質問し、できるだけ具体的に理解することが大切です。漠然とした恐怖は、知らないことから大きくなります。知ることで、恐怖は“判断材料”に変わっていきます。

 もう一つは、「自分の気持ちにうそをつかないこと」です。もし最終的にドナーになる決断をするのであれば、「怖いけれど、それでもやると自分で決めた」と思える状態で臨むことが大切です。その覚悟があれば、手術に向かう心の持ち方も変わります。逆に、「やらなければいけないから」という気持ちだけで進むと、どこかで無理が出てしまいます。

 前向きに臨むための考え方としては、「これは犠牲ではなく、自分の意思で選んだ行動だ」と捉えることです。人は、自分で選んだことには強くなれます。怖さが消えることはありませんが、「自分で決めた」という軸があるだけで、心の安定は大きく変わります。

 そしてもう一つ大切なのは、「一人で抱え込まないこと」です。ご家族とも、医療者とも、率直に気持ちを共有してください。強くあろうとする必要はありません。迷っていることも含めて伝えることが、結果的に最も納得のいく決断につながります。

 最後に。どんな選択をしたとしても、それは軽いものではありませんし、どちらが正解ということもありません。大切なのは、「自分で考え、向き合い、決めた」という事実です。その過程そのものが、あなたにとって大きな意味を持つはずです。

 どうか焦らず、ご自身の心と体を大切にしながら、納得できる答えを見つけてください。あなたの選択が、後悔のないものになることを心から願っています。

 ◇西村 誠司(にしむら・せいじ)1970年生まれ、愛知県出身。「にしたんクリニック」などを展開するエクスコムグローバル株式会社代表取締役社長。名古屋市立大学を卒業後、外資系コンサルティング会社に入社。2年で退職して25歳で起業、現在年商333億円に成長。TikTokフォロワー数7万7000人。

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