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【松本浩彦医師】新しい技術で作られたコロナワクチン 利益と危険性を考えて…医師の私は推奨します

 新型コロナウイルスのワクチン接種が2月下旬から始まるとのこと。私は喜んで受けます。でも医師ですら接種を怖がる、拒否したいと言う方がおられます。今回はファイザー社とモデルナ社が作ったmRNAワクチンという新しい技術。これがどういうものか、日本RNA学会の飯笹久先生がコメントを出しておられますので、要点を判りやすく、ご紹介したいと思います。

 飯笹先生は肯定派です。ワクチンには生ワクチンと不活性化ワクチンの2つがあります。一番効くのは生ワクチンですが、新型コロナの生ワクチンはあまりに危険性が高い。しかし不活性化-は感染を止めるのではなく、重症化を抑えることを目的としています。mRNAワクチンは生ワクチンに比べて効果は弱いですが、不活性化ワクチンよりはかなり強いといえます。

 一般にワクチン開発は10年の歳月を必要とします。今回のワクチンが、なぜこれほど早く開発できたのでしょう。実はこの20年、コロナウイルスに関する研究は少しずつ進んできました。mRNAワクチンは、がんの新たな治療法として研究されてきました。多くの基礎研究が成熟した絶妙のタイミングだったのです。

 しかし一方、飯笹先生は3つの問題点も挙げています。(1)温度管理の難しさがある、実際の接種時に品質が保たれているか。(2)今までの統計から、命に関わる重症アレルギーの頻度がインフルエンザワクチンに比べてかなり高い。(3)ごく稀ではあるが、自己免疫疾患の発現や、思わぬ副作用が起きる可能性は否定できない。

 そもそもワクチンというものは、有効性、副反応ともに、100%を期待できるものではありません。医療は治療効果と副作用を天秤にかけることで成り立っています。上記の問題点を鑑みても、mRNAワクチンは利益の方が危険性よりはるかに大きいと考えるからこそ、私はワクチン推奨の立場を取りたいと思います。

◆松本浩彦(まつもと・ひろひこ)芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、日本臍帯プラセンタ学会会長。

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