【松本浩彦医師】電車、バス、屋内ではマスク着用が無難 暑~い夏…マスクとの付き合い方

 これからの季節、悩ましいのが「マスク」ですね。ある調査では、約9割の方が、夏場のマスクの「通気性」に悩んでいること、女性は夏場でも「すっぴん隠し」や「紫外線対策」アイテムとしてマスクを利用しているとのこと。

 ですが今年の夏は少々、事情が異なります。緊急事態宣言は解除されましたが、新型コロナウイルスが、この世から消えてなくなったわけではありません。元来コロナウイルスは高い気温と湿度そして紫外線が大の苦手です。しかし2009年に発生した新型インフルエンザは、8月にも猛威を振るい多くの感染者を出しました。

 これから日本は梅雨から夏に向かいます。高温多湿で確かにウイルスの勢力は弱るでしょうが、人類が抗体を持たない新型ウイルスというものは、歴史を振り返ると他のウイルスと違って、高温多湿をあまり気にしない傾向があります。秋まではひとまず安全、と考えるのは少し甘いかもしれません。

 おそらく各メーカーが、夏用の通気性の良いマスクを開発してくれているとは思います。外を歩く時だけは、紫外線の効力におすがりするとしても、バスや電車に乗るときや屋内ではマスクをしておいたほうが、間違いなく無難です。

 今年だけは、紫外線はあなたの命を守ってくれる味方だと思ってください。日焼けを忌み嫌う女性にとっては酷な話でしょうが、今年の夏は、日焼け止めは塗ったとしても、外を歩く時には日傘は差さず、マスクも外して紫外線をタップリ浴びたほうがよろしいかと思います。

 うちのクリニックでもすでに4月の時点から、明らかにマスクが原因と思われる顔のニキビ、湿疹、膿痂疹(化膿した湿疹)の方が多く来られています。こまめな洗顔もお忘れなく。

◆松本 浩彦 芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、日本臍帯プラセンタ学会会長。

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