【荒木正医師】効果のある糖尿病の薬とは

 【Q】糖尿病のために毎食前に薬を飲んでおりますが、飲み忘れが多いこともあり、主治医より「このままではインスリン注射になりますよ」と言われました。どうしたらよろしいでしょうか?(50代男性)

 【A】糖尿病治療において、血糖コントロールが長期となるために、食事・運動・薬が重要です。現在、日本では7種類の糖尿病薬が使用されており、年齢、合併症、生活環境等を考慮して、どの薬を使用するかを判断しております。

 ご質問にある通り、糖尿病薬は他の薬と違い、毎食直前で内服するなどの飲み方の制約が多く、薬の飲み忘れが以前より問題視されておりました。

 また、低血糖・体重増加・嘔(おう)気・下痢といった副作用なども、内服継続の妨げになっております。実際に、ある製薬会社の調査では、医師の指示通りに内服ができていた糖尿病患者はわずか44・9%であったとの報告があるほどです。

 これらを踏まえ、糖尿病の新規患者に対して現在、最も使用されているDPP-IV阻害薬(※)は食事の前後に関係なく内服可能で、内服回数も1日1回でよいものが多く、低血糖発作などの副作用も以前の糖尿病薬より少なくなっております。

 さらに、2015年に発売された新しいDPP-IV阻害薬であるトレラグリプチン、オマリグリプチンに至っては、1回服用すると、効果は1週間持続するため、1週間に1度の服薬で十分となっております。

 肝心の効果に関しましても、1週間に1度の内服で、従来型の毎日内服するDPP-IV阻害薬と同等の効果であることが確認されています。ご自分のライフスタイルに合わせて内服の種類や量、飲むタイミングを主治医の先生とよく相談していただくのがよろしいかと思われます。

 (※)DPP-IV(ディーピーピー フォー)阻害薬 食後の高血糖の際に血糖値を低下させるインクレチンという消化管ホルモンの働きを強める薬。従来薬と比較して低血糖が出にくい特徴を有する。

 ◆荒木 正(あらき・ただし)03年、東邦大学医学部卒。東邦大学医療センター大橋病院などに勤務後、16年に東京都江東区に亀戸内科クリニック開設。循環器・糖尿病内科医として地域に密着。総合内科専門医。循環器専門医。

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