【スポーツ】伝えたい「好きなことを諦めない大切さ」Bリーグ佐賀・内尾聡理 ひとり親家庭の子どもたち招いて交流イベント開催 明かした今後の展望
現役選手だからこそ届けられるものがある。バスケットボールのBリーグ、佐賀バルーナーズの内尾聡理(25)が代表を務める「S.U future」が、ひとり親家庭の子どもたちを招いた交流イベントを7月12日に熊本市内で開催。食事やスポーツを通じて子どもたちと触れ合い、自身の経験を交えながら「好きなことを諦めない大切さ」を伝えた。子どもたちと笑い、汗を流した時間には、未来への願いが詰まっていた。
子どもたちの元気な声と笑顔であふれていた。一緒に食事をし、ボールを追いかけ、絵を描き、笑い合う。「人生を変えるのは、人との出会いや経験」。特別な一日は内尾の思いを形にした時間だった。
福岡出身の内尾。ひとり親家庭で育ちながらも、バスケットボール選手になる夢をかなえた。その経験から家庭の事情などで夢を諦めざるを得なかったり、夢を持つきっかけが少ない子どもたちを支援しようと、2024年に「S.U future」を設立。「僕はいろんな人に出会って価値観が広がった。いろんな大人と出会い、日常とは違う経験をしてほしい」と活動への思いを語る。
7月12日に熊本市内で交流イベントを実施した。日本財団をはじめ、多くの企業の協力を受け、29人の子どもたちが参加。「いいことが起こった時には、みんなでハイタッチしよう」と約束して始まり、ファミリーレストラン「ジョイフル」で食事を楽しんだ後は、体育館へ移動。中学時代の恩師で「BLUE UNISON」ヘッドコーチの岩本亮一さんの力も借り、バスケットボールを使ったレクリエーションで汗を流した。
最後は思い思いの絵を描いて一日を締めくくった。子どもたちと同じ目線で過ごした内尾は「みんな明るく前向きにいろいろ挑戦してくれて、こちらもやりがいがあった」と振り返る。
イベントを通じて伝えたかったのは、「経験すること」の大切さだ。「自分の知らない世界を感じてほしい」。食事やスポーツを楽しんだ思い出が、将来の夢や仕事につながるきっかけになればと願う。
子どもたちへのメッセージは一貫している。「好きなことを見つけてほしい」。自身もプロの試合を見て憧れを抱き、夢を追い続けた経験があるからこその言葉だ。「挑戦すれば必ず壁にぶつかる。でも好きなことなら乗り越えられる。お金などの理由で夢を諦めてほしくない。これからは金銭面でも支援できる活動に広げていきたい」と今後の展望も明かした。
交流会の最後は参加者全員とハイタッチ。「今日の経験を忘れず、いろんな人に出会って、たくさん挑戦してほしい」とエールを送った。子どもたちにとって、この日出会ったバスケットボール選手との時間は、未来へ踏み出す大切な一歩になったことだろう。(デイリースポーツ・井上慎也)
◆内尾聡理(うちお・そうり)2001年4月12日、福岡県出身。小学1年でバスケットボールをはじめ、福岡第一高ではインターハイ、ウインターカップを制覇。中大ではキャプテンを務め、4年時に特別指定選手として千葉ジェッツへ加入。24年はファイティングイーグルス名古屋でプレーし、25年から佐賀バルナーズに所属。184センチ、84キロ。
