【スポーツ】スポーツエリート以外も輝く大相撲の魅力とは 東大、米留学で宇宙工学、異色高学歴力士の宝庫

須山
朝力丸
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 大学受験シーズンの始まりと重なった大相撲初場所は、新大関安青錦の優勝に終わった。同じ土俵に立ったスポーツ推薦ではない元受験生に話を聞くと、おのおのが目標にまい進できる特異なプロスポーツ界の懐の深さを感じた。

 関取の大多数が強豪の高校・大学出身。モンゴル勢もアマで実績を積んだスポーツエリートばかりだが、幕下以下は多種多様な経歴の宝庫。スポーツ推薦でなく一流大に進んだ者も珍しくない。

 三段目の須山(28)=木瀬=は、市立浦和から1浪で慶大に進学し、1年冬に東大に再挑戦し合格。「慶応で単位も取っていたが、0・02点足らず東大に落ちたので悔しくて12月から勉強した。英語の大問4、5(選択式)で選んだフランス語が簡単に思えたのが大きかった」と回想した。浪人時のセンター試験(現共通テスト)後に「仲間とラーメン屋で励まし合ったのが一番思い出深い」と語った。最高位は東幕下34枚目(24年九州場所)。「年齢的に時間がない。受験勉強のようにこの1年、必死に向き合いたい」と誓った。

 序二段の朝力丸(23)=高砂=は大阪星光学院から千葉大に進学。現役時に志望校に落ち、浪人中はアルバイトに励み、原付免許を取得し「自分を見つめ直す時間だった」と振り返る。大相撲への憧れが膨らみ、大学から競技を始め、卒業を機に入門。「大変なことも多いが、本場所の土俵は自分を自由に表現できて楽しい」と語った。

 序二段優勝の光星竜(25)=音羽山=は安田学園から語学学校を経て、米ネバダ州立大に留学。宇宙工学を学びつつ、得意の柔道で22年USオープン100キロ級に優勝した。「受験は青春だった。高3の金鷲旗は皆で太宰府天満宮に合格祈願した」と振り返る。父の元幕内安芸ノ州の兄弟子で、自身の名付け親だった先代錣山親方(元関脇寺尾)の死去を機に角界挑戦を決意。「父と寺尾さんが得意だった突き押しを覚えています。最終的には師匠(元横綱鶴竜)のように何でもできるように」と前を向く。

 三段目の庄司(31)=武蔵川=は秋田・横手高から埼玉大に進学。ネットでは高学歴が皮肉られることも多いが、その表情が生き生きしているように感じるのも事実。土俵で注目される日が楽しみだ。

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