【野球】36歳、巨人・丸が語る現在地とは? かつての戦友で引退決断した前広島・田中広輔の分まで 定位置奪還へ
巨人の丸佳浩外野手(36)が、キャンプインを目前に控える中で現在地を語った。「目標がスタメンで出続けることである以上は、どの分野もある程度できないことにはスタメンで出続けることはできないと思っているので」。走攻守全てで妥協せず、定位置奪還へ燃える一年。そこにはかつての戦友、前広島で現役引退を決断した田中広輔内野手(36)との絆があった。
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丸は黙々と打ち込みを続けていた。後輩に助言を送り、またバットを振り始める。「野球ってそんな複雑なものではない。抑えられれば投手は出られるし、野手は打って守れれば出られるわけなんで」。こだわり続ける先発出場という一枠がある。そこに妥協はない。
今年は年始に体調不良に見舞われたが、ここまでは順調そのもの。1軍キャンプも内定させているが、阿部監督は「ある程度(練習を)やってもらう方向で連れていきます」と説明。例年に比べて厳しいキャンプが予想される中、「キャンプは練習をやるところ。普通のことなので」と全開で臨む意気込みを見せる。
そんな丸が狙うは定位置の奪還に他ならない。昨季は開幕直前に右大腿(だいたい)二頭筋の筋損傷で離脱した影響もあり、11年にレギュラー定着後では最少となる90試合の出場で終了。打率・267、6本塁打、26打点と本来の力を発揮できずに、契約更改の席では反省の弁を言葉にした。
打開策を探ろうと、今オフからはルーキーイヤー以来というマスコットバットでの練習をスタートさせた。これまでは「試合で使うバットじゃない」という理由で使用してこなかったが、「みんなが使っている。何か違いが出るのかなっていう検証です」ときっかけを探している。100グラムほど重いというマスコットバット。その効果は屋外で練習した時に初めてわかるといい、心待ちにした。
「同い年、同世代の選手が減ってきているので、その中でも何とか時代、年齢にあらがっていけたらと思います」。これは今月17日、広島時代の同僚だった田中が引退を発表した際、丸が決意を新たにしたコメントだ。事前に連絡をもらった際には「頑張れよ」と声をかけられた。菊池を含めた「タナ・キク・マル」は3連覇の象徴。同志の決断に言葉は続いた。
「タナキクマルっていうのが定着してきて、2018年ですかね。3人でゴールデングラブとった時があるんですよ。僕らも当然うれしかったんですけど、広輔も念願がかなった感じで。そういう気持ちを感じることができた授賞式だったんで、すごい印象深いです」
3人で黄金グラブを持って撮った写真は思い出に色濃く刻まれている。「3人でセンターライン。そこがカチってはまったのは、当時の広島の土台にはなれたんじゃないかな」。タナキクマルでそろって食事に出た記憶はない。だが、戦友として共に歩んできた軌跡がある。無念の中でユニホームを脱いだ仲間の分も、丸は立ち向かい続ける。(デイリースポーツ・松井美里)





