【野球】ロッテ 西川成長に課したサブロー監督のテーマとは 2軍降格時に徹底指導

 ロッテの新人王候補の西川史礁外野手(22)の活躍に欠かせない存在だったのがサブロー監督(49)だった。今季は序盤は低迷した西川だが、2軍調整期間に指導したのが当時の2軍監督だったサブロー監督。テーマは「詰まりを怖がるな」。卓越したスイングスピードを持つ西川だから可能なフォームを習得させ、6月以降は安打を量産した。監督就任会見では、西川の長打力アップを予告。チームの中核として期待した。

  ◇  ◇

 就任会見で、サブロー監督は西川をこう評した。「打てる選手でありますし、守れる選手、足はそこそこではありますけども、ただ来シーズンはもう少し長打は増えると思います。コンタクト率の高い選手なので、当然来年、再来年と長打は増えてくると思うんで、それは心配はしてないです」。二塁打こそリーグトップの27本だったが、本塁打は3本。来季以降、さらに長打力を発揮することを予告した。

 今季、序盤は不振だった西川。2度の登録抹消を経て昇格した6月以降、本領発揮した。その裏にあったのは、当時2軍監督だったサブロー監督よる、ボールを呼び込んで近いポイントで打つという指導があった。

 「彼のバットスピードを見ていたら、ちょっと普通と違うなっていうのがあるんで、普通はみんなには前で打ていうんですけど、あの子ならできると思って、ずっとそれをやらせた」。シーズン半ばにそう話していた。

 2軍調整中、西川にトスを何度も上げて、バットを振らせた。「僕、ほんま『今年1年(1軍に)おらんもんやと思っておいてくれ』って言ってたんですよ。球団にも。多分時間がかかるんで」。時間をかけて徹底的に身につけさせるプラン。それを、短期間で習得したところに西川の非凡さがあった。

 近いポイントで打つ狙いを明かす。「ボールを呼び込めたということ、ポイントも近くなったということは、選球眼もよくなるし、詰まってもヒットを打てる。別に怖がらんでもいい。“詰まりを怖がるな”っていうのは、一番口酸っぱく言った」と振り返る。

 西川も手応えを得ての再々昇格だった。「それまでは刺されたくない分、ポイントを前に置いてたんですけど、それを思い切ってこっち(手元)にすることで変化球の見極めもよくなりましたし、インコースもうまく打つこともできましたし、そこはすごくいい方向に進んでる」と話していた。「やっぱり数振り込むだけだと思うので、それはもうめげずにずっと意識し続けた」と反復練習の成果を口にした。

 サブロー監督は秋春に昭和流地獄のキャンプを課すことを予告。西川についても「まだまだフィジカル的にも鍛えるところがいっぱいあるので、彼にもたくさん練習をしてもらいたいと思います」と話した。ハードの練習をこなした先に、来季は一発長打力を備えた打者に成長する。(デイリースポーツ・鈴木 創太)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

インサイド最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス