【野球】DeNA・ジャクソンの「もじゃもじゃヘア」進化のワケ 考え抜かれた“勝負ヘア”

 阪神戦でのジャクソン=5月29日
 オリックス戦に先発したジャクソン=11日
2枚

 DeNAのアンドレ・ジャクソン投手(29)といえば、難攻不落の右腕であることはもちろん、トレードマークの「もじゃもじゃヘア」が投げるたびに話題となる。迫力の毛量は来日2年目の今季、“グレードアップ”しており、そのアレンジも束ねたり下ろしたりと変幻自在。そんな髪形と野球のパフォーマンスの関係について、ジャクソンが持論を明かした。

  ◇  ◇

 帽子に収まりきらない豊かな毛髪。肩につく長さのモフモフとしたロングヘアは、そのボリューミーさから、まるで翼のようだ。来日2年目の今季、トレードマークの「もじゃもじゃヘア」は、さらに“進化”しているように見える。

 5月29日の阪神戦(甲子園)。聖地のマウンドに現れた助っ人右腕のヘアスタイルに、誰もが度肝を抜かれた。普段はポニーテール状に結んでプレーしているが、この日は、髪をまとめず、そのまま下ろした“ダウンスタイル”。いつも以上に迫力満点の風貌に、SNSなどでは「ジャクソンの毛量、限界突破」「毛量が森」など騒然。だが、それには、れっきとしたジャクソンの意図と理由があった。

 「今季の阪神の対戦は4度目。向こうも僕がどういうボールを投げるか分かっている。僕も向こうが何をしてくるか分かっている中で、何か違うエネルギーを発散しようと思ったんだ。また別の楽しみ方をしようと、違うエネルギーのスイッチの入れ方で臨みました」

 自身への新たなパワー注入と、モチベーションの高め方。そして、相手にこれまでとは異なった変化を見せるという“幻惑”の意味合いもあるという。「髪を下ろしたスタイルは、ギアを1個上げた状態」と考え抜かれた“勝負ヘア”なのだ。試合は7回5安打1失点で勝利投手となり、ジャクソンの“もくろみ”は大成功だった。

 もともと天然パーマだという。少年時代は短髪だったそうで、「高校、大学の時に伸ばすのが許されていなくて。プロに入ってから、反抗するじゃないですけど、ヒゲも髪も伸ばしました」と笑う。変幻自在のヘアスタイルは、唯一無二の武器のひとつとなっている。

 “劇場”は終わらなかった。阪神戦では突如、グラウンド上で腕立て伏せを披露し沸かせた。五回2死で近本を三ゴロに打ち取り、三塁・三森の一塁送球を避けてうつぶせに。その流れでのパフォーマンスに「せっかくなら、やっておこうかなと思った」とジャクソン。「野球ってやっぱり、楽しまないといけないと思うんですよね。緊迫した試合だったけど、自分自身も楽しみたいし、楽しませてみようかなと思った」とプロとして、常に魅せることへの意識を根底に持っている。

 ここまで6勝(2敗)をマークし、リーグ2位の防御率1・40。優れたアスリートであることはもちろん、エンターテイナーの資質も備えている。(デイリースポーツ・福岡香奈)

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