【野球】なぜ阪神・岡田監督は六回の木浪の併殺打を高評価したのか 発言の真意と思惑に迫る

 「阪神タイガース4-3東京ヤクルトスワローズ」(12日、京セラドーム大阪)

 今季2度目の8連勝中と破竹の快進撃を続ける岡田阪神が、12日のヤクルト戦で5時間16分の激闘を制し、球団史上初のロード9連勝を飾って貯金を今季最多の23とし、2位・広島が敗れたため、2位チームとのゲーム差を今季最大となる7ゲーム差に広げた。

 初回に2点を先制しながら、延長十二回までもつれ込んだ一戦。それでも佐藤輝のプロ入り初のサヨナラ打となる中犠飛で今季最長タイの9連勝を飾った。阪神・岡田彰布監督は試合後、「もうね、序盤はもう、あんま覚えてないですよ」と疲労感を漂わせていた。ゲームの大きなポイントになった場面については、坂本のセーフティースクイズで同点に追いついた後の六回1死一、二塁から、木浪が二ゴロ併殺打を放ったことだとしたが、なぜ攻撃を分断する一打とジャッジされることが多い併殺打を高評価したのだろうか。

 岡田監督は「久々の後攻やから助かったわ。あのゲッツーが一番大きかったな。1人足らんところや、ピッチャーが。ゲッツーでな、桐敷が2イニング行けたからな」と語った。

 坂本がセーフティースクイズを決め、同点に追いついた。なおも1死一、二塁。ここで木浪が勝ち越し打を放つのが最高の形かと思われるが、岡田監督の発想、考え方は少し違っていた。

 確かに、木浪が勝ち越し打を打つのが一番だが、仮に凡打でアウトになった場合、次打者は投手の桐敷で、代打を送らざるを得ない状況になる。長いイニングを期待した青柳が5回で降板し、3連投中の左腕・島本もベンチ入りメンバーから外していた。調子のいい同じ左腕の桐敷には、可能ならば1イニングでも長く投げて欲しいという思惑があり、結果として、救援1番手として2回1安打無失点に抑え、最終的に白星へと向かう最高の流れを整えただけに、指揮官は木浪の併殺打を称賛したのだ。

 試合直後には「心地よくはないですね」としたが、じわじわと勝利をつかみ取った高揚感がこみ上げたはずだ。

 延長十回に登板した岩崎が1死満塁のピンチを背負ったが、代打・山田を見逃し三振。続く中村は空振り三振に打ち取った。前日11日に続いて村上と対戦した及川には一発警戒だけを指示し、カウント3-1になったところで2死無走者ながら申告敬遠で歩かせた。7番手の馬場も前日に続いて走者が残った場面で登板し、塩見の本塁打、長打を警戒する配球で遊ゴロに仕留め、サヨナラ勝ちへの流れを整えた。一方、ヤクルトは守護神・田口が踏ん張れなかった。両極端な構図が現在のチーム状況を表しているといっても過言ではないだろう。

 9連勝について岡田監督は「いやいや別に何とも思ってないですよ。毎試合毎試合勝つためにやってるだけで、積み重ねですから」と冷静に話した。だが、歓喜のゴールに向かう道筋は、少しずつ開けてきている。(デイリースポーツ・鈴木健一)

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