【野球】オリックス 元阪神の小野が支配下登録 ドラフトで獲得してくれた金本知憲氏に「もう一回活躍している姿を」

 オリックスの小野泰己投手(28)が4月7日に支配下登録を勝ち取った。「ここはまだ通過点であり、スタートです」。再出発の背番号は「59」。もう一度、2桁の背番号を背負い、スタートラインに立つことができた。

 2月の春季キャンプ。初日から精力的にブルペン入り。150キロ台後半の直球は、他の剛球投手と並んでも、遜色なかった。「ブルペンを投げている感じも順調かなと思います」。昨年10月に阪神を戦力外。オリックスにチャンスをもらい、表情は吹っ切れていた。

 ブルペンでは自慢の直球だけでなく、変化球にも時間を割いた。「去年はスライダーとか投げていなかった。持ってるものは全部使う」。一度はどん底を経験。だからこそ、もう後悔はしたくない。そんな気持ちの表れに感じた。

 支配下復帰が決まり、球団を通じてのコメントでは一番に感謝の思いをぶつけた。「昨年、戦力外となった自分を拾ってくれたバファローズには感謝しています」。この言葉はキャンプから口にしていたこと。「結果を出して、恩返ししたい」と真っすぐな目で話していた。

 そして、古巣への思いもある。16年のドラフト2位で阪神に入団。当時の監督は金本知憲氏だった。入団当初には「将来は大エースになれる」と大きな期待をかけられた。先発として1年目から15試合に登板し、2勝をマーク。18年には7勝を挙げた。それでも、そこから苦しみ、成績は低迷。最後は戦力外通告を受けた。

 通告を受けた10月。電話が鳴った。「どうするんや?」。声の主は金本氏。「現役を続けたいです」と即答した。

 「ビックリしましたね。結構、久しぶりに連絡が来たので。金本監督にはドラフトで取ってもらった。2年間も先発として使ってもらったので、何とかもう一回活躍している姿を見せられればなと」

 福良GMは「先発として期待してるし、ローテーションに入ってくれたらいいな」と先発としての期待を寄せた。山本や宮城、田嶋らを筆頭に、山下ら若手も台頭している。そんな強力な投手陣に割って入らなくてはならない。

 「チームは3連覇を目指して戦っていますので、その中の一つのピースとなれるように、これからより一層頑張りたいと思います」

 支配下はゴールではなく、スタート。感謝の思いを胸に、恩返しの再スタートが始まる。(オリックス担当・今西大翔)

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