【芸能】メロディーラインはきっちりしてなきゃ 元ZIGGY・戸城憲夫(前)

 ZIGGYのベーシストで、メインソングライターの一人だった戸城憲夫(62)が昨年、バンド「THE SLUT BANKS」(以下SBと略)と「The DUST’N’BONEZ」(以下DBと略)のニューアルバム「Lucky & Rock」と「Search and Destroy」を、それぞれメジャーからリリースした。還暦を越えてなお精力的な戸城に、オールドスクールなロックンローラーの心意気を聞いた。(デイリースポーツ・藤澤浩之)

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 戸城のルーツを聞くと「ありがちな、ビートルズから入ってレッド・ツェッペリン、ディープ・パープル」と笑い、「そこから高校生の時に登場したエアロスミスやキッスに夢中になった、典型的なロック少年」という自己認識が返ってきた。ディープ・パープルを脱退したリッチー・ブラックモアが結成したレインボーも好きだったという。

 2枚のアルバム収録曲は全て戸城作曲で、影響を受けたソングライターは「ポール・マッカートニーとかビートルズ」と即答。作曲は昔から「けっこう好き」で、「メロディーラインはきっちりしてなきゃいけない。歌メロがはっきりしていて、そういうのが分からないとあまり好きじゃない」と、作曲への姿勢を明かした。

 SBは1996年結成で、当初のメンバーはTUSKこと板谷祐(元ZI:KILL、CRAZE)、DR SKELTONこと横関敦(元筋肉少女帯)、DUCK-LEEこと戸城憲夫(元ZIGGY)、SMOKIN STARこと新見俊宏(元BOWWOW)というスーパーグループ。97年にメジャーデビューし、2000年に解散したが、07年に復活した。現在はオリジナルメンバーのTUSKとLEEに、ACE DRIVERこと坂下丈朋(元SADS)という編成だ。

 2年7カ月ぶりとなった本作ではコロナ禍、ロシアのウクライナ侵攻などの世情が色濃く反映されている。作詞担当のTUSKは「ロックって前に突き進むエネルギーだと思うんですけど、前に行くというよりは、我慢と人恋しさとちょっとした希望が詰まったアルバムですかね。現状を歌ってることが多いけど、そういうのを受け入れるための歌かな」と説明する。

 「達成感みたいなものが、変な着地になってる気がして。いいライブだったぜとかじゃなくて、俺たち頑張ったなみたいな。そういう中だったからアルバム作るのもあんまり乗り気じゃなかったんですけど、そういったものを踏まえての歌詞になったかな」

 LEEも「前だったらね、この曲やったらみんなでフロアでぎゅうぎゅうで、モッシュだなんだかってなるだろうなって想像したんだけど、全くなくなっちゃったね。単に曲を聴かせたいなっていう感じかな」と同意しつつ「途中から、スッキリできて良かったなって考え始めた。要は全部3分くらいでスカーッと聴けるような感じにしたくて。だから無駄なものをどんどんどんどん省いて」と割り切っている。

 楽曲には「ガイライヤマイ」や「カミカゼドローン」といった、コロナ禍やウクライナ侵攻を思い起こさせるタイトルが並ぶ。1曲目「ぐにゃり」の歌詞も、旧統一教会問題を連想させるものだ。TUSKは「トータル的にこれを2022年にリリースできるのは、バンドとしてはありがたいな」と言う。

 中断期間はあるしメンバーも変わったが、昨年デビュー25周年を迎えたSB。TUSKは「みんな得意でもないものを、あれやろうこれやろうって、やってみてる面白さがあって。得意分野を出すんじゃなくて、なんか面白いことをやろうよっていう始まりだから。それがずっと続いてる感じだから、続いてんのかな」という。(続く)

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