【芸能】SKYE・小原礼が明かす、ブレッド&バターとの半世紀(後編)
今世界中でブームになっている日本のシティポップの原点と言えるのが、岩沢幸矢(さつや=79)と岩沢二弓(ふゆみ=73)の兄弟デュオ「ブレッド&バター」だ。11月6日に東京・EXシアター六本木でコンサートを予定するなど、共に70代となった今も元気に活動している。半世紀にわたる親交があり、11・6でもバンド「SKYE」で共演するベーシストの小原礼(70)に、ブレバタの魅力と、彼らとの関係について聞く、その後編。(デイリースポーツ・藤澤浩之)
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ブレバタの音楽の、他のアーティストと違う魅力について、小原はこう分析する。
「ちょっとヘタウマ的なところもあって、それが色がついている。ブレバタは特徴だらけなんです。そこが違うのかなあ。後は海外経験も大きいのかなと思う。彼らは若い時から洋楽がすごく好きだったんで、そこから来てる。(提供された曲もいいけど)彼ら自身が書いた曲の方がグッとくる。余計に色がついているというか」
小原、林、鈴木のSKYEには松任谷正隆(キーボード)が加入し、昨年メジャーデビュー。間もなく1周年になる。「けっこうコンサートをやらせてもらったのでバンドとして進化していると思うし、(ツアーの)最後の方にはすごくやりやすく、バンドの形になっていって、自分の役割も昔よりはよく分かって楽しくやれるようになってきたと思うし、もう1枚アルバムを作ろうと計画はしていて、今年中か年明けぐらいにはレコーディングしたいねと言ってるところです。来年もまたできればツアーとかもやりたいですし。いい感じになっているので、もう少し進化していきたいな」と、手応えは十分だ。
ブレバタと共演する機会も増えているが、ブレバタ自体については「ブレバタには独特のサウンドがあるので、2人がハモると、ホントにブレッド&バターのサウンドになる。ブレバタの色が見えてくる。昔からそうで、今も変わらない」と感じている。
11月6日には「ブレバタ with SKYE」として共演し、20日にはSKYEがホストバンドとしてブレバタ、尾崎亜美、南佳孝を迎えるが、「僕ら(SKYE)はバンドサウンドにだんだんなってきてるので、それとブレバタの色が重なった時に、独特な形と、また違った色が見えてくる。とってもいいと思いますよ」と、視界は良好。11月のライブに向けて「SKYEのこともブレバタのことも亜美ちゃんのことも佳孝のことも皆、応援してもらって、みんなでいいコンサートをできますように」と意気込んでいる。
ブレバタと出会ってから半世紀。小原は「ブレバタとはいつやっても色と匂いが感じられるので、僕は全然違和感ない。10年前だろうが、今だろうが、40年前だろうが、ずっと一緒で」と笑い、「だから、まだまだ元気で、やり続けてほしいな。さっちんは僕より8つも上だから、さっちんが元気でやってる以上、こっちも頑張んないとなとは思いますよ」と、岩沢兄弟への思いを打ち明けていた。(終わり)
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【コンサート日程】
「Bread & Butter Concert With SKYE」(11月6日・EXシアター六本木)
「SKYE &FRIENDS(尾崎亜美、ブレッド&バター、南佳孝)~僕たちとシティ・ポップ~」(11月20日・長野市芸術館メインホール)