【野球】新庄ビッグボスが招いた臨時コーチの豪華すぎる経歴 冴えわたる行動力
各球団キャンプは今月末で終了する。日本ハム・新庄剛志監督は7人の臨時コーチを招いた。誰もが知る有名人コーチの教えは、若手選手に大きな刺激を与えたに違いない。臨時コーチ陣の経歴と指導内容をまとめた。
▽タレント・武井壮(2、3日) 元陸上十種競技日本王者。米国へのゴルフ留学や格闘技、野球などの競技経験を武器に芸能界入り。「百獣の王」として人気を得た。独自のスポーツ理論で世界マスターズ陸上などに挑戦を続ける。日本フェンシング協会会長。
キャンプでは走り方、体の使い方を教授。講義後に行った20メートル走では、ほとんどの選手がこれまでより0・1秒上回る数字をたたき出した。
▽元阪神・赤星憲広氏(7日) 現役通算打率・295、215打点、381盗塁。
キャンプでは五十幡らへ盗塁の助言を行い「スライディング、スタートがうまくなれば、かなりの盗塁数を期待できる」と太鼓判。
▽阪神SA・藤川球児氏(10日) 「火の玉ストレート」を武器に現役通算60勝38敗243セーブ、163ホールド、218ホールドポイント。防御率2・08。
2軍にあたる「BOSS組」のキャンプで吉田輝星投手、姫野優也投手ら若手投手に指導。即効果にビッグボス感激。
▽元広島・前田智徳氏(11日) 現役通算2119安打、295本塁打、1112打点、打率・302のスラッガー。
阪神との練習試合前に石井を指導。すると、試合で二回に右翼線二塁打を放つなど2安打。前田氏から上から球をたたく指導を受け「球の見え方も違った。新しい感覚」と開眼した模様。
▽元横浜、中日の谷繁元信氏(20日) 史上最多3021試合出場の捕手。通算2108安打、229本塁打、1040打点、打率・240と強肩、好リード、強打を誇った。
キャンプでは清水や郡ら6捕手へ約50分間、技術を注入。
▽野球日本代表「侍ジャパン」白井一幸ヘッドコーチ(21日) 現役通算1187試合で889安打、49本塁打、334打点、168盗塁。打率・246。
ノッカーの稲田直人コーチへの“臨時コーチ”をお願い。白井氏は「いかにバットの重さを利用して力を使わずに強い打球を打てるか」と話した。
▽室伏広治スポーツ庁長官(24日) 陸上男子ハンマー投げで2004年アテネ五輪金メダル、12年ロンドン五輪銅メダル。自己ベストの84メートル86は日本記録。東京医科歯科大教授。
キャンプではストレッチやゴムチューブでの体幹トレーニングなどを実演しながら指導。Q&Aコーナーも。
野球界ではスラッガー、盗塁王、名捕手、剛速球投手、ノックの名手。球界以外ではタレントとスポーツを両立する武井や金メダリストで科学者、大学教授でもある室伏氏らバラエティーに富んでいた。プレーだけでなくコメント力や普段の生活を重視する新庄監督の意向がそのまま反映された形だろう。
招へいに至るきっかけも、インスタグラムのダイレクトメッセージ(武井)や昨年の「野村克也をしのぶ会」(谷繁氏)など、行動力や発想はイマドキで瞬発力にあふれている。“新庄式”は指導法の“新常識”なのかもしれない。(デイリースポーツ記録室)





