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【ゴルフ】女子ゴルフ今年初戦で有観客を実現したダイキン会長の使命感

 女子ゴルフの国内ツアーは26日開幕の今年第4戦、アクサ・レディース(宮崎)で再び会場にギャラリーが戻ってくる。今年初戦のダイキン・オーキッド・レディース(4~7日、沖縄)は1年3カ月ぶりとなる有観客で開催。しかし、第2戦の明治安田生命レディース(12~14日、高知)、第3戦のTポイント×ENEOS(19~21日、鹿児島)と無観客が続いた。

 今年初戦のチケットは一日上限1000人分がすべて前売りで販売され、4日間で計3423人のギャラリーが会場に足を運んだ。渋野日向子は大会初日のラウンド後、「やっぱりお客さんがいるところじゃないと、本領を発揮できないのかなとすごく思いました」としみじみと語った。

 大会を主催したダイキン工業の井上礼之会長(86)も有観客開催の実現を心から喜んだ一人だ。初日1番ホールで選手のティーオフを見守りながら、ファンの反応をじかに確認すると「無事スタートを切れて良かった。ギャラリーを入れたことに大きな意味があった」と感慨深げだった。

 緊急事態宣言の再発出を受け、1月末には「正直、無観客を決断しかけていた」という。しかし、野球、サッカー、ラグビー、大相撲など他のプロスポーツは人数を制限しながらも、有観客を打ち出していた。一方で女子ゴルフは今年初戦が観客の有無について結論を出す前に第2戦、第3戦だけでなく、第5戦、ヤマハ・レディース(4月1~4日、静岡)まで無観客開催を発表していた。

 ダイキン・オーキッド主催者は検討を重ねた結果、開幕1週間前の2月24日に有観客開催を決定。ギリギリのタイミングだった。井上会長は「公式戦の初戦。去年は当社の動向によって、うちが中止を決めた途端に未定だったものが、1週間ぐらいで次々と中止が決まった。スタートのダイキンの責任は大きい」と使命感を口にした。

 また「女子ゴルフだけが無観客という結論を出していいのか。われわれが人数を限定してでも有観客でやれば、後のトーナメントにもプラスの影響を与えることができる。ファンの方々にも喜ばれる」との思いが強かった。

 その後、KKT杯バンテリン・レディース(4月16日~18日、熊本)、富士フイルム・スタジオアリス女子(同9~11日、兵庫)も無観客を決めている。緊急事態宣言は3月21日をもって、全面解除された。このタイミングで今年2戦目の有観客開催となるアクサ・レディースには試金石の意味合いも含まれる。

 生観戦の一番の良さはプロアスリートのすごみを直接感じることができる点にある。JLPGAの小林浩美会長も「お客さまは絶対に生で見たい。生の感動と空気感と緊張感は全然違う」と力説する。まさに「百聞は一見にしかず」である。有観客の今年初戦を見た小林会長は「これでやれる」と手応えを口にし、一日1000人以上の動員の可能性にも言及していた。ダイキン・オーキッドの有観客開催は成功したと思われていた。

 コロナ禍の生活様式の変化により、3密を回避できるゴルフ人気が高まっている。近年はゴルフ離れが進んでいた若年層のゴルファーも増加傾向にある。ゴルフへの興味が深まると、機会があればトッププロのプレーを生で見たくなるものである。井上会長の重い決断に続くスポンサーが多く現れ、ツアー会場に新たにゴルフを始めた若者を含め、ギャラリーがいる日常の風景が戻ることを期待している。(デイリースポーツ・斉藤章平)

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