【野球】阪神2軍野手陣の現状は…安芸キャンプでアピールに成功した選手たち

 阪神の安芸キャンプも宜野座組と同じく、1日に打ち上げた。平田2軍監督はMVPに板山と熊谷を選出。1軍経験もある2人だけに安芸では格の違いを見せつけた。

 板山は実戦でチームトップの打率・480をマークした。キャンプ中盤には「普通の結果じゃ上には上がれない。明らかに目立つという気持ちでやってる」とキャンプにかける思いを話していた。その言葉通りの成績。実戦6試合全てで安打を放ち、存在感を見せた。

 熊谷は実戦6試合中4試合でマルチ安打を記録。出場機会を増やすために、外野での出場も多かったが、難なくこなした。走攻守全ての課題を克服すると意気込んだ今キャンプ。打撃練習ではマスコットバットを使用し、速球に振り負けない力強いスイングを求めた。その結果、安打の内容も鋭いライナー性の打球や長打が増えた。

 「結果にこだわってアピールしたい」と意気込んでいたが、熊谷もその言葉通りの成績を残した。し烈な内野手争いに割って入る準備はできている。

 プロ入り後、初の安芸キャンプスタートとなった江越はフォームを試行錯誤する中でも結果を残した。平田2軍監督は「今は結果を求めるな」と助言を送ったが、内容を求める中でも終盤に2試合連続本塁打。3試合連続で打点を挙げるなど、勝負強さも光った。

 3月からが本当の勝負になる。江越は「今、取り組んでいることを続けてやっていきたい。その中で課題が見つかってくると思う。その時はちょっとずつ修正していく」と1年間戦う打撃フォームを固めていく考えだ。

 中堅選手に負けじと、存在感を示したのがドラフト7位・高寺(上田西)。唯一の高卒新人ながら、実戦全6試合で安打を放つと、堅実な守備と自慢の快足でもアピールした。

 「(キャンプ)後半は体力もついてきて、成長できたと思う。出た試合は全部打ちたい」。目標に掲げた「ファームで打率3割」を目指し、シーズンも大暴れする。

 開幕1軍を目指す選手、今後の飛躍のため経験を積む選手など、さまざまな立場の選手が汗を流した安芸での1カ月。勝負の3月に向けて、準備を進めてきた。安芸から1軍へ。本当の戦いはこれからだ。(デイリースポーツ・今西大翔)

【安芸の野手成績】

植田 6試合 打率・273 1打点

遠藤 6試合 打率・095

島田 1試合 打率・333

江越 6試合 打率・250 4打点 2本塁打

板山 6試合 打率・480 10打点

長坂 5試合 打率・250 2打点

藤田 6試合 打率・118 3打点

片山 3試合 打率・100 1打点

熊谷 6試合 打率・409 2打点

高寺 6試合 打率・467

奥山 6試合 打率・176 1打点

荒木 4試合 打率・143 2打点

俊介 2試合 打率・167 1打点

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