【野球】阪神のし烈な捕手争い 本命は梅野 挑む坂本、原口、ルーキー栄枝も参戦

 今シーズン、阪神で最も扇の要を担うのは誰だ。梅野を筆頭に原口、坂本と充実度が高まる猛虎の捕手。さらに、新たな戦力としてドラフト4位・栄枝(立命館)が加わった。今季も正捕手の座をかけた激しい争いが繰り広げられそうだ。

 正妻の本命は昨季、98試合に出場した梅野。開幕当初は捕手併用制が続き、スタメン落ちした日々もあった。さらに、9月中旬は「右腹斜筋の筋挫傷」で戦列を離れたが、早期復帰。体を張ってワンバウンドを止めるなど、堅実な守備で球団史上初の3年連続ゴールデングラブ賞も獲得した。

 プロ6年目を迎える坂本も経験を積み、その座を狙う。昨季は梅野に次ぐ、24試合にスタメンマスクをかぶった。「プレーボールの段階から試合に出て、最後のゲームセットまで出ているというのがキャッチャーとして一番うれしいというか、大事だと感じた」と振り返る。

 今季、より多くの出場機会を得るために掲げるテーマは「存在感」。「『こいつ何してるんや?』と思われても、もっと自分を出していく。『こいつアホちゃうか』と思われても、声を出して印象に残ったりする。『何やってるかよう分からんけど、あいつやったらなんかしてくれそうやな』みたいなところも、チーム内で爆発力という部分で必要になってくると思う」とムードメーカーに名乗りを上げ、信頼を勝ち取っていく考えだ。

 代打の切り札としての起用が増えている原口は「キャッチャーで試合に出ることを一番の目標に置いている」と正妻獲りへの強い思いを口にする。昨年の契約更改交渉後の会見では100試合出場をノルマに設定。他の捕手との争いについて「みんなとの勝負だと思う」と闘志を燃やした。

 昨年の秋季練習では、藤井バッテリーコーチと送球練習に励み、手応えは上々。「やっぱりたくさんゲームに出て、野球をやらないと面白くない」と自らを奮い立たせている。

 ルーキーの栄枝も先輩との争いに遠慮はしない。二塁送球完了タイム1秒8台の強肩が武器で、首脳陣からも梅野らを脅かす存在としての期待は大きい。矢野監督の現役時代の背番号である「39」を背負う若虎は「梅野さん、坂本さん、うまいキャッチャーがいらっしゃる。そこに食らいつくじゃないですけど、栄枝も負けていないと思わせるようにやっていきたい」と気合十分だ。

 間もなく始まる春季キャンプ。1つしかない捕手の椅子に今シーズンは誰が多く座るのか注目が集まる。(デイリースポーツ・井上慎也)

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