【野球】阪神16年ぶりV奪還の鍵は若虎の台頭 打倒巨人へサバイバルキャンプ

 球春の足音が聞こえる。虎戦士たちはサバイバルキャンプに向けた準備を進めている。

 矢野阪神2シーズン目の昨季は60勝53敗7分けの2位。リーグ連覇を果たした巨人とは7・5ゲーム差をつけられて1年を終えた。

 日本一を逃した原巨人はDeNAから国内FA権を行使した井納と梶谷を獲得し、米メジャーで実績十分のテームズとスモークもW獲り。ポスティングシステムを利用した米大リーグ挑戦を表明していた菅野も最終的に残留を決め、宿敵の牙城はさらに堅固になった。

 しかし、倒さなければ頂点は見えない。阪神は巨人に対し9年連続シーズン負け越しの屈辱を反骨心に変え、新年を迎えた。指揮官は新春インタビューでこう語っている。

 「苦しいから楽しむ、当たり前のレベルを上げていく、そういうことも大事。その中で、より一番を意識して戦う年だ」

 矢野監督は、高卒のドラフト7位・高寺(上田西)と育成1位・岩田将(九産大)を除く新人7選手を1軍宜野座キャンプに帯同させる方針を示した。2019年度ドラフト1位・西純や同2位・井上も1軍スタートが濃厚で、若虎による生存競争はし烈を極める。

 第1クール中にはシート打撃が組み込まれる予定で、対外試合の初戦は2月9日・日本ハム戦(宜野座)。2020年度ドラフト1位・佐藤輝(近大)をはじめ、結果を残し続ければ開幕1軍の可能性は広がる。大山、近本ら主力組の成長や復権を目指す糸井、開幕ローテ入りを狙う藤浪の動向も注目ポイント。一人一人のレベルアップがチーム力向上につながり、強さとなる。

 新型コロナウイルスの脅威は続き、助っ人陣のチーム合流時期は不透明。ロハス、アルカンタラの両新助っ人はキャンプの参加も難しい状況と不安は募るが、指揮官は「日本人選手にとってチャンス」と力を込めた。競争の激化を促し、新たな可能性に期待を寄せる。

 目指すのは05年以来、16年ぶりのリーグ優勝。半月後にサバイバルのゴングが鳴り、頂点への挑戦が始まる。(デイリースポーツ・中野雄太)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

オピニオンD最新ニュース

もっとみる

    ランキング

    主要ニュース

    リアルタイムランキング

    写真

    話題の写真ランキング

    注目トピックス