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【野球】プロ入り前から浮上していた「守護神・藤浪プラン」

 セットアッパー藤浪への期待が日ごとに高まっている。阪神は新型コロナウイルスの集団感染に襲われ、藤浪は25日に1軍に緊急昇格。26日・ヤクルト戦(神宮)で7年ぶりに中継ぎ登板した。2イニング目に決勝弾を浴び黒星を喫したが、翌27日も連投した。そして、29日・中日戦(甲子園)では3点リードの八回に登板。先頭に与えたものの、後続を断ち、プロ初ホールドを記録した。

 実はプロ入り前から「守護神プラン」は浮上していた。2012年11月の秋季キャンプで当時の中西投手コーチが、「球児の後を任せるのも面白いな」とニヤリ。当時のチームは藤川のメジャー挑戦によって、守護神の後任探しが混迷を極めていた。獲得を目指していた五十嵐亮太投手はソフトバンクに入団。ボールが強く、奪三振能力に優れるルーキーは抑えに適任だった。

 「冗談だよ、冗談。年齢を考えたら先発でやらせた方がいい」。中西コーチはすぐさま前言撤回したが、「球の速さで言えば(先発と抑え)どっちでもいけるんじゃないか」と可能性を示唆。その後も「チームの中で一番クローザーに向いているのは晋太郎だ」と言うなど、半分は本気だったような気もする。

 今年も首脳陣は当初「中継ぎ藤浪」に否定的だった。7月中旬、藤浪が1軍に昇格する際、福原投手コーチは起用法について「そうですね、う~ん、やっぱり先発になるのかなと思います」と話し、中継ぎの候補に挙がるか聞かれると、「挙げられますか?」と笑っていた。不安視していたの制球面だ。ただ、今季は深刻な状態から脱却。コロナ禍で岩崎、岩貞、馬場らを欠く状況下で、首脳陣も再生の道筋を示した。

 矢野監督は「人の勝ちとかチームの勝ちを背負う。自分でここを抑えないと、というのは誰でもよぎる。(先発時に)みんなこうやってオレのことを勝たせてくれていたんだなとか、この1イニングを抑えるのってこんなに緊張したり、プレッシャーがかかるんだと学べる」と話し、先発復帰時に「この経験が生きる場所になると思う」と願う。前代未聞のコロナ禍の中、突然誕生したセットアッパー藤浪。完全復活へ、刺激たっぷりの劇薬になるかもしれない。(デイリースポーツ・杉原史恭)

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