【野球】阪神、ついに貯金生活 助っ人故障者続出の中でサンズとスアレスが存在感

 阪神が今季初の5連勝を飾り、貯金生活に突入した。投打の歯車がかみ合う中で、存在価値を高めているのがサンズとスアレスだ。今季は球団史上最多の外国人8人体制でシーズンイン。キャンプ中は決して目立つ存在ではなかった2人だが、今やチームに欠かせない戦力となっている。

 キャンプでの注目はメジャー通算92発のボーアに集中。マルテも大山と三塁争いを展開し、サンズは2人に隠れがちだった。昨季は韓国リーグで打点王を獲得したが、近年同リーグで活躍しながら期待外れに終わる選手が相次ぎ、実力にも疑問符が付いていた。

 開幕直前には極度の打撃不振で2軍降格。だがチームが開幕ダッシュに失敗する中、6月27日に1軍昇格すると、同日のDeNA戦で守護神山崎から逆転3ラン。7月16日・中日戦でもエース大野から同点弾を放ち、勝負強さを証明した。不安視された守備でも球際の強さを発揮。ここまで17試合で打率・296、4本塁打、12打点。出塁率・406と選球眼も良く、マルテ、ボーアを欠く打線で3番に座る活躍だ。

 一方、ソフトバンクから移籍したスアレスはジョーカー的存在だった。新助っ人ガンケルは先発、エドワーズはセットアッパーとして期待されたが、スアレスは先発と中継ぎの両にらみ調整を続けていた。リリーフ専任が決まったのは開幕前。エドワーズに代わって「八回の男」をつかむと、代役守護神の大役までまわってきた。

 7月12日に守護神藤川が右肩のコンディション不良のため登録抹消。同日DeNA戦で早速、移籍後初セーブを挙げた。17年にトミー・ジョン手術を受けたが160キロの剛速球は健在だ。ここまでセーブ失敗はなし。12試合で3ホールド、4セーブと守護神の仕事を立派に務めている。

 開幕後からエドワーズ、ガンケル、マルテが故障で離脱し、ボーアも右臀部(でんぶ)の張りで2試合連続欠場中だ。コロナ禍の中、今季は特別措置によって1軍外国人枠が5に拡大。メリットを生かせないのは誤算だが、スアレスとサンズが活躍。助っ人8人体制が功を奏した形だ。

(デイリースポーツ・杉原史恭)

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