【野球】広島ドラ6・玉村、鯉のドクターKへ「ウイニングショット磨きたい」

 広島のドラフト6位・玉村昇悟投手(19)=丹生=が充実の日々を過ごしている。

 初の春季キャンプでは体幹や基礎体力をつけるトレーニングに励み、玉村は「けがなく完走できました」と充実した日々を振り返った。

 その一方で、プロのレベルの高さを肌で感じ取った。練習試合や紅白戦などで登板。「空振りをなかなかしてくれないと思いました。選球眼がいいので、高校では振ってくれたコースも振ってくれなかった」と、もどかしさも味わった。

 それでも、春季キャンプで得た経験は今後の糧となった。「ツーストライクからのウイニングショットがないと通用しないと思いました。変化球が全然だめなので、スライダーとチェンジアップを磨きたい」と課題を口にする。

 新人らしく積極的に先輩とのコミュニケーションも図ってきた。キャンプ中は今村と一緒にトレーニングを行い、「体幹トレをやったんですが、すごい強いなと。体の使い方が上手だなと思いました。いろんな話もしてもらい、モチベーションの持ち方など参考になることが多かった」と、プロ選手としての心構えを学んだ。

 新型コロナウイルス感染拡大により、実戦経験が積めない状況。しかし、その環境に不満を漏らすことなく黙々と鍛錬を積んでいる。「新人は強化がメインなので我慢して。プロ生活を長くやっていくためにも、まずはしっかりと体作りをしたい」と、投手としての土台を固めることを念頭に置いている。

 直球の最速は147キロ。ボールの出所が見えにくいフォームが特徴であり、武器でもある。「体に合ったフォームで効率よく球に力を伝えることが大事。今はいい感じに体を使えているので、フォームは変えずに、体の軸をしっかりと意識して投げたい」と話す。

 高3夏には5試合で計52三振を奪い、福井大会の新記録を樹立。“北信越のドクターK”の異名を取った。16日に19歳の誕生日を迎えた左腕は、「空振りが取れるように」とプロの世界でも球のキレを磨き、三振が取れる投手を目指していく。(デイリースポーツ・赤尾慶太)

 ◆玉村昇悟(たまむら・しょうご)2001年4月16日生まれ。福井県越前町出身。左投げ左打ち。投手。177センチ、75キロ。背番号65。今季の年俸450万円(推定)。福井・丹生高から2019年度ドラフト6位で広島入り。3年夏は5試合で52三振を奪い、福井大会の新記録を樹立。決勝で敗れ、甲子園出場は逃した。あだ名は「たまちゃん」。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

オピニオンD最新ニュース

もっとみる

    ランキング

    主要ニュース

    リアルタイムランキング

    写真

    話題の写真ランキング

    注目トピックス