【野球】広島三好、打撃の課題はセ・リーグ野球への対応「ズルズルいってしまった」
7月上旬に楽天からトレード加入した広島・三好匠内野手が、新天地で貴重な経験を積んでいる。毎日がレベルアップへの価値ある日々。移籍1年目シーズンを振り返り、「本当に来て良かった」と爽やかな笑みを浮かべた。
「(加入)前までは『打てなかったから次の試合どうしよう』という場面があまりなかった。(試合に)出させてもらって、『次はこういうテーマを持ってやろう』と思ってやれた。すごいありがたいです」
加入後はウエスタンで3試合の出場を経て7月8日に1軍昇格。古巣では守備固めが主だったが、移籍してから16試合のスタメンを含む43試合の出場を果たした。8月20日・ヤクルト戦では同点の九回に中前打を放ち、プロ8年目で初のサヨナラ打もマーク。「そういう試合を増やせるようにやっていきたい」と見据える。
内野ならどこでも守れる万能な26歳。肩も強く、移籍後も安定感を示した。「(マツダスタジアムは)土の部分でイレギュラーがあるのでちょっと前で守ったりはします」と工夫も凝らした。
課題は今季打率・182に終わった打撃面。パ・リーグよりもセ・リーグの方が変化球が多いと感じ、「変化球の対応に頭がいって、真っすぐも打てなくなった。どっちつかずになって、ズルズルいってしまった」という。
「秋にスイングの形を固めていきたい」と10月31日まで行われた秋季練習ではフォームから見直し、打撃練習に時間を費やした。11月2日から始まる秋季キャンプでも首脳陣から「みっちりやる」と予告を受けており、進化への秋にもなるはずだ。
来季さらに出番を増やしていくために、鍛錬を続ける背番号35。「相手に、出てきたら嫌だと思われる選手になりたい」。若鯉の目は、ギラついている。(デイリースポーツ・田中 哲)