【野球】広島ドラ5田中に2年目ブレークへの期待 アドゥワ、山口、遠藤に続け

 広島のドラフト5位・田中法彦投手(18)=菰野=が一歩一歩プロでの階段を上っている。今季はウエスタンで公式戦デビューを飾るなど、計4試合に登板した。実戦で収穫と課題を得たルーキーは、来季の飛躍を目指す。

 「高校の時より(球の)キレは良くなった。ウエートトレやランニング、体幹がきつかったですね」。最速152キロの力強い直球が魅力の右腕は、9月1日まで3軍強化選手として体作りに励んだ。日々、成長の跡を刻んでいる。

 3軍での強化と並行して、7月27日のウエスタン・オリックス戦(由宇)では公式戦デビューを果たした。4-6の七回に登板。先頭の西浦に右前打を許したが、後続を断ち1回無失点。内容には不満もあったというが「最初ブルペンでは緊張していたけど、マウンドにいったら全然平気でした。楽しかったです」と第一歩を踏み出した。

 待ち望んだ一幕もあった。8月17日・中日戦(由宇)では同学年の根尾と人生初対戦。六回1死二塁で三邪飛に打ち取った。同じ中部地区出身で中学時代から存在を知っていた相手を仕留めたが「意識して投げて、力が入って球が抜けたりした。アウトになったけど、ボール球を振ってファウルフライ。悔しかったです」と満足感はなかった。

 実戦登板を振り返り、「しっかり体が浮かない状態で投げられたのは収穫です」とうなずく。5月に青木3軍投手コーチ強化担当の発案で無走者時のフォームをノーワインドアップからセットポジションへ変更。これがハマり、投球時のバランスが崩れることがなくなった。

 もちろん課題もある。全球種の制球力だ。青木コーチに常々言われるのは「アウトロー(外角低め)をしっかり投げないと試合で投げられないよ。コントロールは大事だから」。体が開く癖などを普段の投球練習から意識し、改善を図っていく。

 昨季はアドゥワ、今季は山口、遠藤が高卒2年目に1軍で結果を残した。「強化選手(経験)の投手はみんな2年目で出ている。自分も続かないとという気持ちはすごくあります」。まずはフェニックスリーグや秋季キャンプ参加、そして来季のブレークへ-。がむしゃらにアピールを重ねていく。(デイリースポーツ・田中 哲)

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