【芸能】YOSHIKI 慈善活動の原点と信念「何を言われようと」

 X JAPAN・YOSHIKIが台風15号で甚大な被害を受けた、地元・千葉の被災者支援のために、1000万円の寄付を行った。8月にも35人が犠牲になった京都アニメーション放火事件の、遺族らの支援金として1000万円を寄付。京アニ作品との直接的な関わりはないが、「どこの国でライブをしても、アニメファンが観に来てサポートしてくれるから」という理由で行動を起こした。

 以前から慈善活動に熱心に取り組んでいる。阪神・淡路大震災(95年)、中国・四川大地震(08年)、東日本大震災(11年)、熊本地震(16年)、米・ハリケーンのハービー(17年)、西日本豪雨(18年)、北海道胆振東部地震(18年)…。国内に限らず、世界各地で悲劇が起きるたびに、YOSHIKIは高額寄付や楽器の寄贈などで、被災地に寄り添ってきた。継続的な支援を目的に、非営利公益法人「YOSHIKI FOUNDATION AMERICA」という基金も立ち上げている。

 毎年恒例のディナーショーでは私物オークションを開催して、落札金は全額寄付。今年8月のショーでも12公演36アイテムの出品で、6735万円を集めた。過去の落札総額は2億円を突破している。ショーの会場でYOSHIKIと話す機会があり、チャリティーに対する思いを直接聞いた。

 ボランティア精神の“原点”は、20年以上に及ぶアメリカ暮らしにある。「人を助けることで、自分自身も救われてます。ロサンゼルスに住んでいると、ハリウッドスターや著名人が頻繁にチャリティーイベントを行っている。日本でもそうなってほしい」。寄付を公表する理由も、この思いからだろう。著名人の慈善活動に対して、日本では「売名行為」と匿名のネットに書き込む、的外れな心ない声もあるが、「何を言われようと、ソコは突き進みます」と信念を抱く。

 YOSHIKIの人生にはこれまでに、心がえぐられ、深く傷つく出来事が幾度もあった。幼少期に父親が自殺。X JAPANのメンバー、hideさん、TAIJIさんも突然失った。耐えがたい痛みを知るからこそ、自然災害などに直面し、窮地の人々に手を差し伸べ続ける。

 今回、台風15号の被災地に著名人がプライベートで入って、救援物資を届ける様子がSNSで散見し、後に関係者が公表したケースもある。YOSHIKIは寄付と共に、「自分は長年にわたって海外を拠点に活動していますが、故郷を思う気持ちは変わっていません。このような事しかできなくてごめんなさい」というコメントも発表した。謝る必要など微塵もない。熱い心に救われている人は、少なくないのだから。(デイリースポーツ・丸尾匠)

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