【野球】広島ドラ2島内、自宅近くの公立高校にあった本格派右腕への出発点 

 広島のドラフト2位ルーキー、島内颯太郎投手が福岡・光陵時代を振り返った。自宅から近かったという理由で同校への進学を決意。嫌いだった筋力トレに力を入れたことで、球速は142キロまで上がり本格派右腕への礎を築いた。

 甲子園に出場したい-。中学卒業後の進路選択を決めるとき、島内には、そんな思いはなかった。「私立に行って試合に出られないより、決して強くないけど公立で楽しくやりたかったんです」。自宅から歩いて数十分。「近い」という理由もあり進学した。

 入学当初、身長は低く体重も軽かった。球速は130キロにも満たない。3年生が引退して迎えた1年秋に132キロをマークし「それで喜んでいた」と懐かしそうに振り返る。「今思えば、球速が出るようになったのはウエートをやったおかげかなと。あのときに何もしていなかったら速くなっていなかったと思う」。本格派右腕への出発点は、2年から取り組んだ筋力トレーニングだ。

 現在、佐世保実を指揮する新川剛監督が当時、光陵のトレーナーを務めており、本格的に筋力トレ-ニングを導入した。「自分は非力で、本当に好きじゃなかった。ベンチプレスの重量は30キロでヒーヒー言っていたくらいですからね」

 それでも、この年の夏から主戦投手になったことで野球に取り組む意識が変わる。「楽しいだけではダメ」。苦手なものに対しても真剣に取り組むことで当時、50キロだった体重は徐々に増えた。グングン伸びた身長と共に体が大きくなる。3年春の練習試合では最速142キロを計測した。

 最後の夏は悔しい結果に終わった。福岡大会3回戦の古賀竟成館戦で七回コールド負け。島内は序盤から失点を重ね、五回には5失点。1人で投げ抜いたものの7回14安打12失点を喫した。

 「高校時代にはプロ野球選手になれるなんて考えもしなかった」と振り返るが、筋力トレで体が大きくなったことをきっかけに、九州共立大で才能が大きく開花する。152キロをたたき出し、プロ注目の投手に成長した。広島にはドラフト2位で入団。1年目から1軍マウンドに立ち、自慢の直球で真っ向勝負を挑んでいる。(デイリースポーツ・市尻達拡)

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